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習近平中国国家主席の国賓来日について、茂木敏充外相はこのほどBSフジの番組で「11月のG20以降」になるとの見通しを示した。

国賓来日は4月の予定だったが、コロナウィルスの影響で延期されていた。

茂木氏は「外交日程でいうと、どう考えてもG7サミットが先に来るのは間違いない。サウジが議長国で国際世論を形成するG20サミットも日程的に先になるだろう」と語った。

日本政府関係者から習氏の訪日時期について一定の見通しが示されるのは初めてだ。

さらに茂木氏は、「10年に1度となる国賓来日で習氏を迎える以上、成果を上げるよう日本の事前調整や外交手腕が試される」と語った。

香港の自治が制限される「国家安全法」を巡り、習氏の訪日にも反発が強まっていたが、日本政府に中止の考えがないことが改めて明らかになった。

米中対立が高まっている中、習氏の国賓来日をきっかけに、「日米分断」が進みかねない。

そのために、中国はコロナによる日本の経済的苦境を好機と見ている可能性がある。

中国政府はこのほど、コロナウィルスの影響で制限していた日本人へのビザの発給を拡大させていることが明らかになった。また5月には、「陰性」を条件に中国人の入国制限を緩和することを日本に打診している。経済交流を再開させることで、日本を取り込む狙いが見え隠れする。

コロナ不況を乗り越えるために中国との関係を重視することは、安全保障の要である日米関係をないがしろにしかねない致命的な選択だ。習氏の国賓来日は絶対にあってはならない。

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