小池氏のコロナ対策における「3ミス」を指摘する七海氏

《本記事のポイント》

  • 日本は「感染爆発の重大局面」ならぬ「経済崩壊の重大局面」
  • 小池氏のコロナ対策の「3密」ならぬ「3ミス」
  • 「緊急事態宣言を早期に解除すべき」

東京都知事選が7月に迫っている。

現職の小池百合子知事は今、新型コロナ対策で圧倒的なメディア露出を誇る。同氏にとって今回の選挙は"勝機"に見えているかもしれない。しかし有権者にとっては、「引き続きコロナ対策を小池氏に託していいか」を見極める"審判"の場であるべきだろう。

この都知事選の候補者に、七海ひろこ・幸福実現党広報本部長(兼)財務局長が名乗りを上げた。同氏は7日、東京都庁で記者会見を開き出馬を表明。小池氏のコロナ対策に、強い異議を唱えた。

緊急事態宣言のさなかの出馬表明に賛否はあったが……

七海氏は会見の冒頭、緊急事態宣言が出されているさなかに出馬表明をすることについて、「正直、悩んだ」「賛否両論、多くの声を頂戴した」と告白。

しかし、「東京はもちろんながら、小池都知事が影響力を持って安倍総理を横から動かすようなところも、今回の緊急事態宣言発出においては見られましたので、このまま小池百合子都知事に都政をお任せしていたら、日本経済全体が終わってしまうという」と、やむにやまれぬ思いで出馬した動機を語った。

振り返ると小池氏は、東京五輪の延期が決まるまでは、コロナ対策についてほとんど発信をしていない。むしろ、「中止も無観客もありえない」と主張し、7月開催を実現すべく走り回っていた。ところが「東京五輪」延期が決まるやいなや、手のひらを返したように「東京封鎖」モードに入る。そして事実上政府に圧力をかけるような形で、「緊急事態宣言」を出させ、自らも積極的に休業要請などを出した。

「感染爆発の重大局面」ならぬ「経済崩壊の重大局面」

七海氏はこうした政治手法について「大変危険性を感じております」と語り、極端な休業要請による経済への打撃についてこう強調した。

「『日本経済崩壊の重大局面』に来ていると言えます。『東京発・小池都知事不況』と言えます」

「小池都知事の休業要請・外出自粛要請によって、中小企業の大半が資金繰りに窮しています。ある調査によれば、休業要請・外出自粛要請が続けば、中小企業のうち、5月末までしか持たないという企業が45%、6月末までしか持たないという企業が60%になります」

七海氏はその上で、「緊急事態宣言を早期に解除すべき」と訴えた。

小池氏の「3密」ならぬ「3ミス」

もちろん、コロナの感染者が増えるという心配もあるだろう。

それについて七海氏は、「かけがえのない命でありますので、極めて難しい話ではあるのですけれども、しかし、冷静に議論を進めていくために、客観的な数字というものをあえてお伝えさせていただきたい」と前置き。その上で、年間のインフルエンザによる死者が約1万人、自殺による死者が約2万人であるのに対し、新型コロナウィルスによる国内の死者数は5月6日時点で568人であることを指摘した。

こうした状況を踏まえ七海氏は、小池氏のコロナ対策における問題点を「3密」ならぬ「3ミス」として挙げた。

  • ミス1……極端な休業要請:スーパーの営業時間短縮で逆に混雑
  • ミス2……不合理な外出自粛要請"ステイホーム":公園閉鎖 遊具使用禁止 保育園・学校の閉鎖
  • ミス3……残念すぎる「協力金」:1店舗50万円では1週間の売り上げにも満たず

さらに七海氏は、かつて小池氏が豊洲問題で大騒ぎしたことにも言及。「コロナ対策においても、それが繰り返されようとしている。小池都知事の言動は『劇場型』で面白いかもしれないが、その判断は大局観を欠いており、(中略)まさに『小池ファースト』といえる政治を繰り広げられて、都民国民を苦しめている」と訴えた。

小池氏に対抗する5つの政策

それに対抗する形で七海氏が掲げた政策は、主に以下の5つ。

  • (1)休業要請・外出自粛要請の解除
  • (2)衛生対策を取りながら、学校の再開(感染者が出た場合にのみ学級閉鎖)
  • (3)経済を通常運転に戻すことを優先、出来る限りの感染症対策を
  • (4)大不況で失業率が増加する、自殺防止対策を
  • (5)減税を中心に、経済活動の再興を

七海氏は最後に「多くの働きたいという方々の自由、権利を、雇用を、職を、生活を、守っていきたいと思います。そのために、独裁、全体主義に向かおうとしている小池都知事に対しては、しっかりと挑戦状を出してまいりたい」と決意を語り、会見を締めくくった。

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