《本記事のポイント》
- 中国不況で地銀が9割潰れる可能性も
- 「コロナ不況」を生き抜く銀行交渉
- 銀行を逆利用する!?
新型コロナウィルスの感染拡大を受け、資金繰りに困る企業が続出。金融庁や金融機関は電話による窓口相談を設け、問い合わせに応じている。
東京商工リサーチの調査によると、全国の大・中小企業1万7896社の62.3%にあたる1万1161社が、コロナの感染拡大の影響が「すでに出ている」と回答したという。
ただでさえ、2019年10月に引き上げられた消費税による「消費不況」に陥っていた日本経済だが、コロナの感染拡大で政府から緊急事態宣言が発令されたことで、"自粛"モードが拡大。罰則規定こそないものの、経済活動は縮小するばかりだ。
経営者は、コロナ不況による金融ショックにどう立ち向かえばよいのか。本記事では、自社の資金繰りの健全性を見直す視点を3つ紹介したい。
無為無策なら地銀が9割潰れる
まずは、日本の金融事情についての状況把握だ。
銀行の本業は、お金を貸して金利を稼ぐことにある。しかし、貸し出し金利の引き下げ競争が激化し、銀行の利益は目減りしている。2028年には、約6割の地方銀行が赤字に陥る見通しだという。
そこに中国経済失速という追い打ちが来る。
大川隆法・幸福の科学総裁は2019年12月、法話「新しき繁栄の時代へ」で、中国バブル崩壊の危険性が高いと指摘。日本への影響をこう語っている。
「日本の地方銀行は百行ほどありますが、何もなさず無為無策だと、これから中国不況の影響を受けて百行のうちの九十行は潰れます」
大川総裁がこう指摘したのは、ちょうど中国で、コロナの感染が初めて確認された頃でもある。
日本の金融の実態について、本誌編集部が調査したところ、中国経済と日本の銀行の繋がりが発覚。なんと、日本の地方銀行から中国に、日本の"あるモノ"が流出していることが浮き彫りになった。
その内容は、「ザ・リバティ」2020年3月号で明らかにした通りだ。
アベノミクスの行き詰まりの理由と、中国経済から日本が「離脱」するための戦略を、独自に提言している。
不況を生き抜く銀行交渉
次に必要なのは、そんな環境下で、どのように銀行交渉を行うかだ。「中国発大不況」時代を生き抜くためのポイントもあるはずだ。
そこで本誌編集部は2020年4月号で、財務マンへの匿名インタビューをもとに、資金調達のリスクを減らし、企業がサバイバルするための銀行交渉術を体系化。
その一つが、自社の「格付け」を引き出すことだ。他にも、長期と短期のバランスや銀行から自社がどう見えているかなどの視点で、交渉術を紹介している。経営者や財務担当者は必読だろう。
銀行を逆利用する!?
さらに会社を安定的に発展させるためには、銀行との"距離感"を今一度考え直してみる必要があるだろう。
その一つが、銀行を"逆利用"すること。もう一つは、銀行に頼らない資金調達ルートの確保も視野に入れることだ。
その具体的な方法は、金融機関や中小企業の経営者、財務マンなどへのインタビューをもとに、2019年11月号で指摘している。これはある種、時代に逆行する提案でもあるかもしれない。
(飯田知世)
【関連書籍】
大川隆法著 幸福の科学出版
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