今回の津波の犠牲者の9割が溺死だったことは、民主党政権が否定した「コンクリート」が、やはり大事だったことを示してもいる。津波が引いた後の被災地の映像を見れば分かるが、残っているのはコンクリート製の建物ばかりであり、報道のヘリコプターに向かって、旗を振るなどして「SOS」を求める人々がいたのは、コンクリート製の頑丈な病院や公的施設の屋上だった。岩手県普代村には高さ15メートルの水門があったため、その内側の地域の被害は少なかったという。

民主党政権は、これまで防衛関係費や八ツ場ダムやスーパー堤防などの公共事業の予算を減らしたり凍結してきたが、今後の震災復興では、津波を防ぐ高さ20メートルの堤防や、一定の重量がある建物の高層化など、津波被害を防ぐ「コンクリート」にこそ投資すべきだ。それが「人」を守ってくれる。(格)

※現在、デイリーニュースクリップは無料でお読み頂けます。近日中に有料購読に移行予定です。


【3月19日分ニュースクリップ一覧】
津波の犠牲者「9割が溺死」の教訓 ①
外国人の日本脱出は、日米同盟の不安定化が原因
過去最低の就職内定率、大規模投資で雇用対策を
東日本大震災が米GMの2工場を生産停止に陥らせた
日銀の当座預金40兆円超えへ