和やかな雰囲気で対談を行う大川総裁(右)と釈党首。
幸福実現党の立党10周年を記念した対談が22日、東京・ベルサール高田馬場で行われた。
大川隆法・幸福実現党創立者 兼 総裁と同党の釈量子党首が「令和元年記念対談『君たちの民主主義は間違っていないか。』」と題して対談。本会場には1900人が詰めかけ、50社前後のマスコミも取材に訪れ、対談は全国に同時中継された。
対談は冒頭から、世界の貧困問題や富の創出、中国が"再教育施設"と呼ぶウイグル人を収容した強制施設を朝日新聞が報じた記事など、幅広いテーマに話題が及んだ。
軍事や戦争の議論をタブー視することは危ない
5月中旬、当時、日本維新の会だった国会議員が、北方領土の元島民に対し、領土を取り戻すには「戦争しないとどうしようもなくないか」などと発言したことについて、現在、マスコミや議員からも議員辞職を迫られている。
この問題について、大川総裁は、「 国会議員に言論の自由はないのですか。(元島民に)どの程度島を返してほしいか、という熱意を確かめたかった、というのであれば構わないと思います 」と語り、首相や外務大臣、防衛大臣であれば責任問題になるが、件の議員が聞くことは問題ないとし、「 一つ言えるのは、軍事や戦争に関することについて、議論すること自体がタブーだとか、そういう話をすること自体が平和に対する罪、みたいな考え方は気をつけないと危ない 」と警鐘を鳴らした。
釈党首も、「街頭演説などで、『戦争』という言葉を使うと、若い人は『怖い』とかなり抵抗を感じる人も多いようです。そもそも(日本の)学校では軍事について教わることはありません。海外では教えていますが、軍事を知らなければ、平和も語ることができないでしょう」と語った。
時折り、拍手や笑いが起きるなど、多くの参加者が対談を熱心に聞き入った。
「何くれるの?」という投票行動は国民性が低い
10月に予定されている消費税率10%への引き上げについて話題が及ぶと、次のようなやり取りが交わされた。
大川総裁: 「 安倍首相は、10%に上げる時に、幼稚園や保育園、私立や無認可のもの、高等教育も無償化すると言っていますが、これは消費税を上げる大義名分とは違ったんじゃないですかねえ。 (元々の大義名分は) 1100兆円の財政赤字でしょ? 」
釈党首: 「1989年に(消費税を)導入した理由は、財政赤字の解消ということでした。その後、5%、8%に上げましたが、その後も財政赤字は右肩上がりで増えています。これは失敗しています。(国民は)騙されています」
大川総裁: 「 数多く票を取ろうとすればバラマキ型になる。これ本当は買収だけど、大きくやれば買収でなく政策になる。でもこれを神様仏様は許しません。民主主義か衆愚制の境目です。『何くれるの?』という形でしか、投票行動しないなら、国民性は低いですよ 」
釈党首: 「そうした民主主義に陥ってしまうと、とんでもない方向、国民全員が"地獄"に堕ちるということにだってなりかねません。やはり、そこに自助努力という考えが入るかどうかというところが大事だと思います」
今、解散すべき大義はない
対談後には、質疑応答が行われ、会場から挙手で質問を募った。
夕刊フジの記者が、衆参ダブル選の可能性が取り沙汰されていることについて質問すると、大川総裁は、「 今、解散すべき大義ははっきり言ってありません 」と、消費増税の中止や憲法改正をテーマにした解散に大義はないと断じた。
返す刀で、「 1100兆円の政府債務があるなら、やはり、内閣府ぐらいは取り潰すべきだと思います。要らない! (中略) わざわざ内閣府までつくって、二重行政やっている。これをバサッと斬るぐらいでなかったら、税金なんか上げさせちゃいけないんですよ 」と指摘すると、会場から大きな拍手が沸き起こった。
続いて、釈党首も力強くこう語った。
「増税を言うんだったら、政府もリストラは絶対にやらないといけないと思います。(中略)若い人、20代の前半ぐらいだと(年収は)200万とか300万ぐらいですから、本当に厳しいです。ですので、(安倍首相は)消費増税を軽く見ないでいただきたい。消費増税こそが、リーマンショック級の大惨事を引き起こすと思います」
会場後方では、立ち見する人々の姿も見られた。
対談や質疑応答では、以下の論点への言及もあった。
- アメリカやヨーロッパが日本に勝てない理由。
- 先の大戦で日本政府が把握していなかった大事なデータ。
- 天皇陛下の退位と新天皇の即位に見る役所仕事の問題点。
- 保育には「1円」もいらない!?
- 中国に必要な「日本昔ばなし」。
- 日本の民主主義でシャンシャンとソクラテスはどっちが勝つか?
- 金融機関の株価が上がっていないことが意味すること。
- 日本の土地や水を中国人が購入している問題について。
- 安倍首相とファシズムの関係について。
ここに紹介したのは法話のごく一部です。
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https://the-liberty.com/article/15756/
2019年3月30日付本欄 大川隆法・幸福の科学総裁と幸福実現党党首が対談 立党10年目のブレない「志」を語る