中国のポータルサイト「搜狐」が報じたレールガン。
《本記事のポイント》
- 中国が「レールガン(電磁砲)」を開発か
- 非核兵器で最強の威力を持つ爆弾「MOAB」も開発したとされる
- 国家戦略の不在と予算不足で、日本はレールガンを持てなかった
中国国営メディアはこのほど、人民解放軍海軍が、電磁誘導により弾丸を高速発射させる「レールガン(電磁砲)」の開発に成功し、まもなく大型艦艇に装備し、配備する予定だと報じた。
レールガンで発射した弾丸は、音速の7.5倍もの速度で飛び、最長200キロほどの射程距離を持つ。また、火薬を使う従来の兵器よりも安上がりで、"無尽蔵"に弾を撃つことができる。
開発成功の報道が事実であれば、中国軍の攻撃力が大幅に向上する可能性があることを意味する。
さらに、非核兵器として最強の威力を持つ爆弾「大規模爆風爆弾(MOAB)」の中国版の実験が行われたという。中国国営軍事企業「中国兵器工業集団」のウェブサイト上で、爆弾の実験映像が公開されている。
日本もレールガンを持てていた!?
中国が、欧米諸国と伍する最先端級の兵器を手に入れつつあるようだ。
本誌・本欄では、日本政府はレールガンなどの開発を急ぐべきだと、繰り返し主張してきた。元陸上自衛隊西部方面総監の用田和仁氏は本欄で、多数の弾を同時に撃たれた際の手段として「レールガンや電磁波攻撃」が有効だと述べている。
政府がレールガンの独自開発を国家戦略として位置付け、研究開発費を大幅に増やしていれば、今ごろ日本もレールガンを完成させていたかもしれない。
政府は国防体制を強化しているものの、そのスピードは極めて遅く、中国の驚異的な軍拡に対応できていない。戦いの常識を根底から覆す「ゲームチェンジャー」になり得る兵器の開発に、国として力を注ぐ必要がある。
(片岡眞有子)
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