2018年10月に訪中した安倍首相。
2019年2月号記事
トランプvs.習近平
2019年を「南シナ海」で読み解く
来年の世界情勢は、やはり米中の対立が中心だ。
両国は貿易の関税問題では妥協できても、南シナ海問題は譲れない一線となっている。
その問題から来年の流れを見据えたい。
(編集部 山本慧、長華子)
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2019年 安倍外交が行き詰まる - トランプvs.習近平 2019年を「南シナ海」で読み解く
日中関係
2019年 安倍外交が行き詰まる
強硬姿勢から「中国寄り」になり、様子がおかしい。その理由とは。
アメリカが中国との競争から対決に入るなか、安倍首相は2018年10月に中国を訪れ、日中関係を「競争から協調」路線に変え、一帯一路などに協力することに合意した。
経済界も、日立製作所は一帯一路を通るタイの高速鉄道計画に関心を示し、トヨタも燃料電池車や自動運転車の中国生産に言及するなど、中国重視を打ち出している。
だが、違和感を覚えるかもしれない。安倍政権は中国に強硬的であり、インド太平洋戦略によって対中包囲網の形成を率先していた。日本企業に対しても、中国の覇権拡大に手を貸すのはいかがなものか、と。
産経新聞特別記者の田村秀男氏も、「日本は事業の透明化を条件に一帯一路に協力しますが、その前に中国の不当な金融システムをやめさせるのが筋です」と、中国の自由化を求めないやり方を批判する。なぜ安倍政権の対中外交は「変節」したのか。
日米同盟の分断に乗っかる
南シナ海大戦を止める
国防強化で米国から自立する