民間機の上を高速で飛んでいった未確認飛行物体が今、全米で大きな話題となっている。ABCやCBSなどの全国ネットほか、ワシントンポストから地方紙まで多くのメディアが、連邦航空局が公開したパイロットと管制官の交信の記録を伝えた。
ワシントンポストの記事によると、2月24日、アリゾナ州とニューメキシコ州の州境にあるソノラ砂漠の上空約1万2千メートルを飛ぶフェニックス・エアの小型機リアジェットのパイロットが、飛行機の上を見慣れない物体が通過するのを目撃。アルバカーキの航空管制官に通報した。以下はその交信の内容だ。
リアジェット: 「30秒くらい前に我々の上を何かが通過しましたか?」
管制官: 「Negative(ノー)」
リアジェット: (毅然として)「何かが通過した!」
別のパイロット: (が割り込む)「UFOだ!」
リアジェット: 「それだ!」
ということで、レーダーで確認できなかった管制官は、リアジェットのすぐ後方を飛んでいるアメリカン航空1095便に確認を入れてみた。
管制官: 「アメリカン1095、前方15マイルで何かが上空を通り過ぎるのを見たら知らせてください」
アメリカン: (困惑ぎみに)「我々の上を何かが通過したら通報せよと?」
管制官: 「そうです。前方の飛行機から報告が来たが、当方では確認できませんでした。 何かが通過するのを見たら通報してください」
アメリカン: 「OK」
リアジェット: 「何かわからなかったが、飛行機ではなかった……。反対方向へ飛んでいった。」
アメリカン: (1分後に)「こちらアメリカン1095、何かが上を通過しました! 2~3000フィート上空、当機の真上を通過!」
管制官: 「OK サンキュー。それは移動していたか、停止(ホバリング)していたかわかりますか?」
アメリカン: 「バルーンなのかどうなのか、とにかく通過するときピカッと光った」
管制官: 「グーグルのバルーン(どこでもWi-Fiに接続できるようにするためグーグルが飛ばしている気球)ではなかったですか?」
アメリカン: (困惑気味に)「それは、何とも……」
別のパイロット: (再度割り込む)「だからUFOなんだって!」
こんな会話がたびたびあるのかどうかわからないが、昨年10月にもオレゴン・カリフォルニア北部上空で同様の事件があり、複数のパイロットの目撃だけでなく、連邦航空局やNORAD(北米航空宇宙防衛司令部)が調査、F-15戦闘機が緊急発進するなど大事に至る事態となった。
日本では、このような話題は黙殺されているのかもしれない。飛行機に搭乗するなら、是非とも窓側をお勧めする。(純)
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