2017年3月号記事
HSU論壇
未来への貢献 第17回
情報洪水の中で真実を見極めるには
ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ(HSU)
レクチャラー
田中 順子
(たなか・じゅんこ)ニューヨーク大学大学院ITP修士課程、青山学院大学大学院国際政治経済学研究科修士課程修了。元日本テレビ「ニュース プラス1」メインキャスター。現在はフリーアナウンサー、大学講師、コミュニケーションセミナー講師として活動。主な著書に『心をつなぐスピーチ・コミュニケーション』(東京図書出版)『真実の扉を開くジャーナリズム論』(HSU出版会)などがある。
大量の情報が飛び交う現代。偽情報や感情論に踊らされ、世論どころか国家の運命さえ変えてしまうこともある。
長くマスコミの現場で活躍してきた田中順子氏が、マスコミの責任と、情報を受け取る側の心構えを説く。
現代は誰でもインターネットで情報が得られ、SNSなどで自由に発信することが可能な時代です。「一億総ジャーナリストの世紀」と言ってもよいかもしれません。
ただ問題は、その情報が「真実か否か」ということです。手間をかけて事実を検証し、責任を持って情報発信している人がどれだけいるでしょうか。いわれのない誹謗中傷をネットで拡散され、多大な迷惑を被っている人も大勢います。
国家の命運をかけた選挙や国民投票に際し、国内外から「フェイク・ニュース(偽ニュース)」がばら撒かれ、投票者が判断を誤る事態も起きています。