衆院東京10区補選は16日、投開票前の最後の日曜日を迎え、折り返し地点となる。

同選挙で立候補している、民進党の鈴木ようすけ氏、自民党のわかさ勝氏、幸福実現党の吉井としみつ氏の3氏は、選挙区内で精力的な街宣活動を行っている。

吉井氏は唯一のパパ候補

本欄でも報じたように、吉井候補の活動に関するテレビ報道の時間は、全体の8%しかない現状がある。他候補の5分の1以下だ。

しかし、吉井候補は、3候補の内で唯一、子供を持つ候補者。保育園での待機児童問題や、子育てと仕事の両立、少子化対策が日本の大きな課題となる中、要注目の候補だ。

池袋でパパ・ママ コラボ街宣

吉井候補は、池袋駅前にて「パパ・ママ コラボ街宣」として、子を持つ親である支援者と共同で演説会を行なった。

演説会では、都内で会社経営をする三児の父が、「汗水たらして働いているが、税金が増えると砂場の上を走っている気持ちになる。さらに規制が増えると、ギブスをつけて働いているようだ」として、減税・規制緩和を掲げる候補への期待を訴えた。

仕事をしながら、両親、姑の介護、そして3人の子を育ててきたという女性は、「皆様のお子様が社会に出て、最初の給与明細をもらいます。天引きの額を見てこんなにあるの?と驚くでしょう。せっかく希望を持って社会に出たのに、皆様方世代のつけを子供に払わせていいんでしょうか」と、若者世代に高負担を強いる賦課方式の年金そのものに問題提起をした。

全国でママ向けにセミナーを開催し、4000人のママ達の悩み相談に応じてきた女性は、「『どうせ若い世代のパパ・ママの声は政治には届いていないのよね』という声をよく聞く。子供たちを育てていて、日本の未来が不透明で不安を感じている。教育が不十分で、塾に行かせなくてはいけないので、家計も不安。すると何が起きるか。生みたくても生めないんです。子供は国家の宝です。そのパパ・ママたちもまた、この国の宝だと思います」と、パパ・ママ層を代弁する吉井候補への期待を述べた。

「実は自分が子供に育てられている」

吉井候補は各応援に呼応するように、「消費税率の5%への引き下げ」「憲法9条改正という争点を隠さず議論していくこと」「年金制度の積立方式への移行」などを訴えた。

陣営は、街頭演説に集まる支援者に黄色や金のものを持ってくるよう呼びかけていた。

吉井候補は演説の最後に、金色のスプーンを取り出し、「これは娘から借りてきたものです。子供が小さい頃、スプーンでご飯をあげながら、『子育ては、自分が育てていると思いきや、自分が育てられている』と実感しています」と延べ、子供たちへの感謝と、子供に見せたい未来を創造していく決意を述べた。

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