2016年10月号記事
幸福実現党
福岡県本部総務会長
西原 ただひろ
プロフィール
(にしはら・ただひろ) 1955年福岡県生まれ。東筑高校、法政大学経済学部卒。バイエル薬品を経て、幸福の科学に入局。九州本部長、福岡正心館館長などを歴任。家族は、妻と一男三女、同居の母。
感じる政治学
親孝行が日本経済を救う。
「なぜ人は政治家を目指すのか」。
そこに、「政治とは何か」を考えるヒントがある。
離婚寸前の危機だった。
「自分は家族を守るために必死で働いているのに、妻は『男なら当たり前でしょ』という態度に見えました」
そう語るのは、福岡県で政治活動を行う幸福実現党の西原ただひろ氏(61歳)。若い頃、夫婦ゲンカが絶えず、子供も病気だった。その時の体験が、今の政治への情熱につながっている―。
「親への感謝」で夫婦円満
「家族がおかしいのか。自分がおかしいのか」
そう頭を悩ませた西原氏が試したのが、幸福の科学の教えに基づいて、両親から受けた恩を徹底的に思い出すことだった。
「自分が生まれたその日、母は『玉のような赤ちゃん、よく生まれてきたね』と微笑みながら母乳を与えてくれた。おしめも毎日365日、丁寧にかえてくれた。離乳食も、柔らかく潰して、一回一回、さじで口にはこんでくれた」ことを想像し、愛された経験を一つひとつ、思い浮かべた。
「親には感謝しているつもりで、何も感謝できてなかった」
涙が止まらなかった。
親を見る目だけでなく、妻を見る目も曇っていることにも気づいた。妻への感謝が湧く。すると、夫婦仲はすっかり改善し、子供の病気も治った。
心を変えれば、人生が一変する。その感動を広く伝えるため、幸福の科学の職員となった。
悩み相談に訪れた一人ひとりと丁寧に語りこみ、過去を遡って思い出してもらう。相談者の表情はみるみる変わり、涙を流した。
「12年間、認知症で娘が分からなかった親が、娘を認知し、12年分の感謝とお詫びをするようになった」「30年引きこもっていた息子が、親をつれて祭りに出かけるようになった」
20年間、相談を受け続け、こんな奇跡を、数多く見た。
親の世話は政府任せ?
そんな日々の中、西原氏はある危機感を持つ。
「日本の家族が壊れている」
手塩にかけて育てた子供に放っておかれた親たちが、簡単に施設に入れられ、認知症になっていく。また、「育て方が悪かった」と自分を責める。家族で、心の絆が築けていない人が多すぎる。この一因として西原氏は、信仰の不在と共に、政治を挙げる。
「日本の社会保障制度が、親の世話を、政府まかせにする風潮を生んでいます。
さらには、その社会保障を維持するための税金が、人々の財布を圧迫しています。この経済的な負担で、また親の面倒を見れなくなるんです」
この悪循環を止めるため、西原氏は政治家を志す。
「制度は、人の心の現れ。この国を、感謝と親孝行に溢れた国にしたい」