2016年9月号記事

19歳の大東亜戦争

渋谷の若者 × 靖国の若者

現代の若者にとって、戦争は「はるか遠い話」。 そんな若者が、靖国神社に眠る若者に会ったら、何を感じるのだろう。

(編集部 山下格史、山本泉)


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19歳の大東亜戦争 - 渋谷の若者 × 靖国の若者

19歳の大東亜戦争 - 渋谷の若者 × 靖国の若者


渋谷で若者100人に聞いた!

(Q1~Q3の回答はすべて3択。吹き出し内は回答者の意見)

Q1 戦争についてどう考える?

絶対に悪 83人

「人が死ぬから」 (22歳男性)/ 「学校で戦争について学んだ。同じ過ちを繰り返してはならない」 (19歳男性)/ 「戦争はいいことではない」 (22歳男性)/ 「戦争を知っている人の話を聞くと、戦争は悲しいと思う」 (18歳男性)/ 「違うところにお金を使うべき」 (22歳女性)/ 「仕返しや復讐の連鎖だから」 (22歳男性)/ 「人を殺すのはよくない」 (23歳男性) /「戦争自体が良くない」 (16歳女性)/ 「人が死なない解決方法を探るべき」 (22歳女性)/ 「損害が大きい。今も傷が残っている」 (25歳男性)/ 「戦争は金持ちのためのもの」 (20歳男性)/ 「後々、決着がついていない」 (23歳女性)

自国を守るためなら許される 14人

「家族を守りたいから、自衛戦争は仕方ない」 (20歳女性)/ 「自国が仕掛ける戦争は悪だと思うが、自衛戦争は必要」 (19歳男性)

その他 9人

「戦争は避けたい。軍事力を簡単に行使してはいけない」 (20歳女性)/ 「絶対に悪とまでは言えない」 (30歳男性)

Q2 日本が他国から侵略を受けたら、どうする?

降伏する 46人

「一番平和な感じ。うまくまとまる」 (18歳男性)/ 「降伏して、打開策を見つけて反抗できればいい」 (22歳男性)/ 「相手国から攻撃されなくなる」 (18歳女性)/ 「日本にいられる」 (18歳女性)/ 「侵略してきた国の人も、優しくしてくれるかもしれない。今の生活も壊れないかも」 (20歳男性)

外国に逃げる 41人

「愛国心があるわけではないから、まずは自分の安全が大事」 (25歳男性) /「外国に逃げて解決策を考える」 (23歳女性)/ 「幸せの国・ブータンに逃げる」 (18歳女性)/ 「兄がアメリカに住んでいるからアメリカに行く」 (22歳女性)/ 「パラグアイで生まれたからそこに戻る」 (18歳女性)

戦う 19人

「日本が弱いところを見せちゃいけない」 (24歳男性)/ 「国民として当たり前。高校時代、憲法改正について勉強してそう思った」 (19歳男性)/ 「戦うために自衛隊がいる」 (22歳男性)/ 「中国のやりたい放題を見逃してはダメ。国を守る意志が必要」 (19歳男性)

Q3 太平洋戦争(大東亜戦争)にどんな印象がある?

日本人は悪いことをした 37人

「詳しく知らない。日本が悪いことしたから戦争になった!?」 (23歳女性)/ 「真珠湾を攻撃して、戦争を始めたのが日本だから」 (20歳男性) /「戦争を起こした国で悪くない国はない」 (22歳女性)

日本人は国を守るために戦った 35人

「国を守ってくれたから今の日本がある」 (20歳女性)/ 「日本人全員が悪いわけではない」 (24歳男性)/ 「仕方なかった。やりたくてやったわけじゃない」 (19歳男性)/ 「テレビでよく見る。日本は国を守るために戦った」 (18歳男性)

その他 34人

「戦争でどちらの国が悪いとは決められない」 (25歳男性)/ 「世界情勢が関わってくる」 (19歳男性)

夏が近づくと、「終戦の日」「靖国神社」などの言葉が、テレビやネットニュースにたびたび登場する。

10代から20代の若者は戦争についてどう考えているのか。7月、東京・渋谷のハチ公前で、本誌編集部は、若者106人にアンケートを行った(各グラフ)。

戦争については、「絶対に悪」という回答が約8割に上る。

また、日本が他国から侵略を受けたら、「降伏する」が約4割、「外国に逃げる」が約4割、「戦う」は約2割だった。

次ページからのポイント

侵略国は優しいかも!?

侵略って何ですか?