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北朝鮮は7日午前、事実上の長距離弾道ミサイルを北朝鮮西岸から南方向に向けて発射した。
1月6日に行われた「水爆実験」に引き続いての衝撃だ。この二つの事件を結びつけると、「北朝鮮の核開発が一線を越えようとしている」ことが分かる。
水爆実験は「核ミサイル」実現のサイン!?
まずは、前回の「水爆実験」の意味は何か。国内の各メディアは、「前回の実験よりも威力が小さいので、水爆ではない」と報じた。
しかし、前回よりも性能の劣るものを、あえて実験するだろうか。何かが前進しているはずだ。
「正確には『水爆の一部』と言うべきですが、北朝鮮が水爆実験を行ったことは間違いありません」。編集部の取材にこう語るのは、米ハドソン研究所首席研究員の日高義樹氏だ。
(参照:ザ・リバティ 2016年3月号 金正恩は核を使う
http://the-
水爆を起爆するには、大きなエネルギーが要る。そこで使われるのが、小さな原爆だ。今回の「威力の小さな爆発」は、まさにその実験だった可能性が高いという。
もし北朝鮮が、原爆を小型化できたとしたら、それはもう一つのことを意味している。核をミサイルの先端に積めるようになったということだ。
その「核ミサイル」はアメリカ到達まで秒読み!?
ここで、今回の長距離ミサイル発射の意味も浮かび上がってくる。
現在、北朝鮮が持つミサイルがアメリカ本土(特に東海岸)にまで届くかどうかは、議論が分かれている。どちらにしろ、到達する瀬戸際ということだ。
そして、今回のミサイルは前回よりも、飛距離が少し伸びたのではないか……という見方もある。
北朝鮮が超えようとしている「一線」。それは、アメリカに核ミサイルが到達するようになるということだ。
手遅れになる前に「北朝鮮崩壊」を
もし一線を越えれば、アメリカは北朝鮮への態度を変えざるを得ない。優れたミサイル迎撃システムはあるが、そもそもミサイルが届かない状態に比べると、リスクは比べ物にならないほど大きくなる。
つまり、一連の核実験と、ミサイル発射が、私たちに迫っているのは、「早くこの問題を終わらせないと、手遅れになる」ということ。もっとはっきり言えば、「北朝鮮を崩壊させるなら、早く動かないと手遅れになる」ということだ。
「イスラム国」問題に劣らぬ緊急性
「早く動く」と言われても、国際社会としてはなかなか踏ん切りがつかないだろう。「北朝鮮といえど、一つの主権を持つ国家。そこを攻撃するようなことは本当に許されるのか?」と。
大川隆法・幸福の科学総裁は、1月9日に神奈川県内で行った講演「『正義の法』講義」で、北朝鮮問題の早期決着を訴えた上で、こう述べた。
「 『防衛のために、自分の国を護るためにやることは正しい』と言うことは、どの国もできます。しかし、それは限度がある。限度とは何かというと、世界全体から見て、『その方向で、行ったほうが、世界がより安全で、幸福になる方向の自衛行動なのか、それともその方向で行くと、独裁が拡大し、多くの人々や多くの国民が苦しみ、他の国々を侵略する方向に行くのかどうか』というところが、十分に検討されなければならないということです 」
いち早く北朝鮮を崩壊させるべく動くことが、強制収容所の収容されている20万人もの人々、簡単に処刑されていく人々、ミサイル開発のしわ寄せで困窮し餓死していく人々の命を救うことになる。
(馬場光太郎)
【関連サイト】
幸福実現党声明「北朝鮮によるミサイル発射を受けて」
http://info.hr-party.jp/press-release/2016/5278/
2009年、北朝鮮のミサイル発射と、ミサイルを「飛翔体」と呼ぶメディアや政治家の意識への危機感がきっかけで立党された同党による、7年越しの訴え。
【関連書籍】
幸福の科学出版 『北朝鮮・金正恩はなぜ「水爆実験」をしたのか』 大川隆法著
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1612
水爆実験直後に収録された、金正恩の守護霊インタビュー。「次はミサイル実験をする」という予言が収録されている。
幸福の科学出版 『現代の正義論―憲法、国防、税金、そして沖縄。』 大川隆法著
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1630
記事で紹介された講演が所収。
ザ・リバティ2016年3月号「北朝鮮『水爆実験』の脅威から目を背けるな―金正恩は核を使う」
https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1621
【関連記事】
2016年3月号 世界で最も核兵器に無防備な日本 - 中国、北朝鮮の核をなくす方法 - 編集長コラム