大木の撤去にあたるボランティア(写真提供:HSU生)。

《本記事のポイント》

  • 千葉県の被災地では、復旧支援に多くのボランティアが活躍している
  • 地元のHSUの学生有志も、被災者の安否確認などで協力
  • 高い英語力を生かし、外国人ボランティアの「受け入れマニュアル」も翻訳中

9月上旬に関東地方を襲った台風15号による被害が、甚大なものとなっている。

2週間以上たった現在も、大きな被害を受けた千葉県南部を中心に、被災地の人々の疲労の色は濃く、復旧が思うように進まない現状に不安を募らせている。

台風による死傷者は東京都や千葉県などで合わせて135人。26日時点で、千葉県における住宅被害は1万6818棟に上る。全国から多くの個人や団体が被災地に入り、炊き出しや壊れた家屋の修理・片付けなどに汗を流している。

そんな中、千葉県長生村にある、幸福の科学が運営する高等宗教研究機関「ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ(HSU)」の学生有志も、同県館山市でボランティア活動に参加。語学力をいかしたユニークな貢献も行っている。

行政と連携し、連絡のつかない家を訪問。被災者の安否確認を行う

現地でのボランティア活動の参加を呼びかけた、HSU未来産業学部4年の椎名柔さん(21歳)はこう語る。

「私は千葉県内の実家からHSUに通っています。自宅地域も被災しましたが、千葉の南部は行政が状況把握すらできていないことを知り、事態の深刻さに衝撃を受けました。居ても立ってもいられず、友達を誘ってボランティアに参加しました」

HSUの学生たちは、全国組織を持つボラティア団体の一員として参加。道路をふさぐ大木や瓦礫(がれき)の撤去作業を行った。また、ボランティア団体が進める全世帯への安否確認の中で、連絡のつかない家に徒歩で一軒ずつ丁寧に訪問。被災者の状況を確認するとともに、相談に乗るなどしている。

断水の解消など次第に復旧は進んでいるが、行政の対応だけでは支援物資が行き届かないなど課題は山積み。学生たちは、漁業や畜産業への大きなダメージによって、被災地の人々の心そのものが疲弊している状況を目の当たりにしたという。

ボランティアに参加した未来産業学部4年の遠藤慎さん(21歳)は、「テレビの報道より10倍以上ひどい状況だと感じました。マスコミの報道陣は大きな道路に立って撮影し、修復された場所を切り取っています。しかし、大きな道路から外れるほど被害は深刻です」と話す。

高い英語力を生かし、外国人ボランティアの「受け入れマニュアル」を翻訳

『HSU― その限りなき可能性』

『HSU― その限りなき可能性』

渡邉和哉+福井幸男 監修

HSU出版会編

ボランティア活動に励むHSU生だが、特筆すべきは、高い英語力を生かした貢献だ。

現在、HSUの人間幸福学部・国際コースの学生たちは、外国人のボランティアも募集できるよう、館山市が作成を進める「受け入れマニュアル」の英訳にあたっている。

被災地で活動しているHSU生が「もっと自分たちにできることはないか」と周囲に語っていたところ、彼らの英語力が高いことを知ったボランティア団体のメンバーから提案されたことをきっかけにスタートした。

この取り組みには、授業などで忙しく、直接、被災地に入れない学生も一丸となって参加している。

実は、HSUのTOEICスコアの伸びは、全国の大学生の平均を大きく上回る。

入学後、400点以上も上がり、800~900点台になった学生が7人もいる(2017年8月号記事 「ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ / ありえない成果には理由がある」 より)。これは企業では海外派遣の対象となるレベルだ。

こうしたさまざまな学生が、強みを生かし、今も被災地でボランティアを続けている。国や行政による復旧も大事だが、多くのボランティアの善意が被災した人々への希望になる。

(塩澤沙智)

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