橿原神宮外拝殿( Wikipedia より)

《本記事のポイント》

  • 日本は「世界最古の国家」であり、これは「世界史のなかの奇跡」ともいえる
  • 天皇は、神々の子孫であり、「神官の長」としての宗教家の役割がある
  • 国の発展には、「信仰心」と「愛国心」が必要だ

日本は2月11日、「建国記念の日」を迎える。この日は、紀元前660年に初代天皇である神武天皇が即位されたことを祝う日。この年を元年として数えると、今年で皇紀2678年になる。神武天皇を祀る奈良県の橿原神宮などでは、恒例の「紀元祭」が執り行われる。

日本は現存する「世界最古の国家」

日本は現存する「世界最古の国家」であり、他の主要な国の建国からの年数を比べてみても、2600年以上という歴史の長さは群を抜いている。

中国の建国は1949年10月1日なので、今年でやっと69歳。「中国4千年の歴史」という言葉が独り歩きしているが、中国はそもそも歴史が連綿と続いている国ではない。異民族が次々と入ってきては戦争し、国を占領してきているため、日本のような「1つの統一王朝」とは到底言えない。

歴史的な大国であるイギリスも、1066年にノルマン人がイングランドを征服して建国されたため、今年で952歳であり、日本の半分以下の歴史に過ぎない。また、世界最大の経済規模を持つアメリカは、1776年7月4日に独立宣言して建国されたため、今年で242歳になる若い国だ。

日本が2600年以上も連綿と続いた国家であることは、まさに「世界史のなかの奇跡」であり、日本人はこの事実をもっと世界に誇れるはずだ。

神々の子孫である天皇の使命

こうした日本の長い歴史の背景には、2千年以上、125代にわたって天皇家の血筋を絶やさぬよう、日本を護り、導いてきた神々の存在があったといえる。

大川隆法・幸福の科学総裁は、天皇の存在の意味について、著書『保守の正義とは何か』で次のように述べている。

皇室は尊いものですが、実は、それが『神々の子孫である』ということを前提として日本の神話が成り立っています。つまり、天皇は、神々の子孫であり、日本神道系の総帥であり、『神主の総領』であるのです(中略)『天皇は、政治に関して、象徴的な活動には加わるけれども、本質的には、日本神道の神々をお祀りする「神官の長」である』という認識をしているのです

天皇は現在、「日本の国の象徴だ」と言われているが、実際には「神官の長」であるということだ。

今上天皇は、2019年4月30日をもって天皇を退位する意志を固めている。大川総裁は、今上天皇の生前退位の問題についても、著書『繁栄への決断』で次のように述べ、懸念を表明している。

私としては、『これは、天皇陛下の「第二の人間宣言」に当たるのではないか』というのが率直な感想でした。やはり、天皇制とは、単なる組織や機関の一部として存在しているだけではなく、実は宗教的存在でもあります。それを、もしかしたら、皇室の方々も軽く見ておられるのではないかという気がするのです

「信仰心」と「愛国心」が国を発展させる

現在の日本の教育では、神話の時代については明確に教えられない。しかし、日本が今後、世界のリーダー国家として発展していくためには、国民が正しい信仰心と愛国心を持ち、国を発展させようと努力することが大切だ。

愛国心はあっても神仏を信じていなければ、周辺諸国と領土問題で争ったり、他の国を侵略したりするなど、宗教的な善悪を無視した傍若無人な振る舞いをする国になる恐れもある。

大川咲也加・幸福の科学副理事長は、著書『人を動かす誠の力』の中で、愛国心と信仰心の関係について、次のように述べている。

「『愛国心』と『信仰心』は、よく似ているというか、純粋な信仰の下に、『国を救おう』とか、『正しいことを貫こう』と思ったときには、国は団結してきますし、人々の心に火が点ることになっていると思うのです」

「建国記念の日」は、これまで日本を護り、発展を支えてきた神々への感謝と尊崇の念を深める日にしたい。

(小林真由美)

【関連書籍】

幸福の科学出版 『日本建国の原点』 大川隆法著

https://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=1490

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