安楽死大国・カナダで精神疾患を理由とする安楽死を禁止へ ─ 「自由に死ぬ権利」の拡大を目指す信仰心なきリベラルでは、欧米も"中国化"してしまう理由とは
2026.10.09
《ニュース》
10年前に安楽死を合法化し、今や20人に1人が安楽死で死亡する安楽死大国・カナダは7日、「精神疾患のみ」を理由にした安楽死を無期限に禁止する方針を発表しました。
《詳細》
カナダは2016年に安楽死を合法化し、対象者は末期疾患患者のみとされていました。しかし2019年に加ケベック州の裁判所が、「合理的に予見可能な死」を迎える人にのみ安楽死を認めることは、"平等"の観点から「違憲である」との判決を下しました。
それを受けて2021年には、「治癒不可能なほどの苦痛」がある成人(障害者や慢性疾患を持つ人など)は、死期が迫っていなくても安楽死が認められるなど、対象者が拡大されてきました。
その結果、この10年間で10万人以上が安楽死で死亡し、今やカナダ人の死因の5位が安楽死となっています。
さらに2024年までには「精神疾患のみ」を理由とした安楽死も認める方向でしたが、精神医療システムが万全の準備を整えられるよう、2027年3月まで延期されていました。それが今回、無期限に延期(禁止)される方向で進むことが発表されました。安楽死の推進に、やや揺り戻しがかかった形です。
背景には、安楽死が合法化されたことで、社会的孤立やホームレスになることへの恐怖など、事実上、精神的な理由を背景にした安楽死がなし崩し的に認められていることや、精神科医が精神疾患を持つ患者に安楽死を勧めるケース、元パラリンピック選手が階段昇降機を申請した際に、国のケースワーカーから安楽死を提案されるケースなどが相次ぎ、深刻な問題となっている現状があります。
さらに、7月には加オンタリオ州の介護施設で、ドイツ生まれで英語を母語とせず、耳が遠くなっていた83歳の女性が、本人も家族も認識していないままに安楽死の手続きが進められ、本人は泣きながら「間違えた」と訴えていたにもかかわらず、安楽死させられています。遺族は「誰が安楽死の話し合いを持ち出し、合意に至ったのか」を施設側に問い合わせているものの、明確な回答は得られていないといいます。
《どう見るか》
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