全く本を読まない子供が半数超、「大人が読書をしていない」ことも要因の一つか ─ 読書には国を変える力がある
2025.10.30
《ニュース》
ベネッセコーポレーションがこのほど、「1日に全く読書をしない子供が半数超え」との調査結果を発表しました。
《詳細》
今回の調査は、ベネッセ教育総合研究所と東大社会科学研究所が共同で実施し、2024年7~9月にインターネットで行い、小中高生とその保護者の約1万2千組から回答を得ました。
それによると、1日の間で読書をしない(0分)という回答は52.7%と半数を超え、10年前の2015年と比べて1.5倍も増加しました。小1~3年が33.6%、小4~6年は47.7%、中学生59.8%、高校生69.8%と、いずれも15年に比べ14~22ポイント増加。1日の読書時間の平均は、小4~6年で15.6分、高校生で10.1分など、15年より約5~6分減少しました。
読書時間の減少と反比例するように、スマホの使用時間は増加しているといいます。1日のスマホ使用時間は、小4~6年が33.4分、中学生が95.7分(1時間半以上)、高校生は138.3分(2時間以上)で、それぞれ15年と比べて、22~52分も増加しています。
また、子供の読書量の低下をめぐっては、「保護者の読書意識」との関連性もみられたといいます。
「読書をしない」子供のうち、「自分の能力を高めるために勉強することがある」と回答した保護者の子供の割合は48.9%だったのに対し、「ない」と答えた保護者の子供は56.0%。また、家庭で「本や新聞を読むことの大切さを伝えている」保護者の子供の割合は44%でしたが、「伝えていない」保護者の子供では67.9%だったとのことです。
近年、「子供の読書離れ」が叫ばれていますが、その要因の一つとして、「大人が本を読まなくなり、読書の大切さを子供に伝えていないこと」があることが、本調査からうかがえます。全国学校図書館協議会による2025年の学校読書調査でも、「教員から本を紹介される機会が減少している」ことが明らかになっています。
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