台湾有事などを想定し、海保が最大の巡視船建造へ 沖縄住民の避難は大きな課題
2024.06.08
石垣港に接岸する2隻の海上保安庁の船艇(画像:D.Cunningham / Shutterstock.com)。
《ニュース》
海上保安庁が同庁最大となる多目的巡視船を建造する方針を固めたことを、複数の政府関係者が明らかにしたと、7日付NHKニュースや8日付読売新聞などが報じています。
《詳細》
この巡視船には、多数の小型ゴムボートやヘリコプターを搭載できるようにし、指揮統制機能を持たせ、食料を備蓄し、住民などを最大で1500人乗船できるスペースを確保。いわば「海上基地」として活用する構想です。
中国公船が尖閣諸島に上陸しようとした際に、多数の小型ボートを巡視船から出動させることで、相手の動きを阻止したり、また、台湾有事や災害などが起きた際に、沖縄・先島諸島などから住民を避難させたりすることを想定しています。
建造計画の原案によると、巡視船は全長約200メートル、総トン数3万トン程度で、検討が進んでいます。3万トンになった場合、海保が現在保有する最も大きい巡視船の3~4倍の大きさになります。
海保は2025年度予算の概算要求に関連経費を盛り込み、29年度以降の運用開始を目指すとしており、将来的には2隻体制にすることも検討しているといいます。
《どう見るか》
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