国が滅びゆく運命に身を任せるなかれ
2011.03.31
2010年12月号記事
編集長コラム
「自らの武力を持っていなければ、どんな君主国であっても安泰ではない。いやむしろ、ひとたび逆境ともなれば、自信を持って国を守っていく力がないから、何事につけ運命任せになる」
ルネサンス期イタリアの外交官・政治思想家マキャベリは、『君主論』でこう述べている。
当時のイタリアは、ミラノ、ヴェネチア、フィレンツェ、ナポリなど都市国家と、ローマ教皇領がそれぞれ領土を争う群雄割拠の時代。さらにフランスなど他国もルネサンス文化の果実を虎視眈々と狙っていた。
マキャベリはその中で軍事・外交官僚を経験し、外国の軍隊に頼っていてはダメだと結論した。
残念ながら、国の防衛の柱を米軍に頼る日本は、マキャベリが〝ダメ出し”した国の典型と言っていい。
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