24年間、北朝鮮の「無血開城」を訴え続けてきた大川隆法総裁
2018.07.17
米朝会談から1カ月が経った。「完全な非核化」をめぐる具体的なプロセスについて、両国の協議が始まっている。
北朝鮮側は、アメリカに反発するような素振りを見せている。しかしそれも、国内の非核化反対派や、経済的につながりのある中国の顔色を伺ってのことだろう。
一方、アメリカは経済制裁を維持し、いつでも軍事介入を仕掛けられる状態にある。そんな中、全体の方向性としては、北朝鮮の金正恩委員長が「敗戦」を認め、非核化・開国へ向かっていると言えよう(参照 https://the-liberty.com/article/14600/ )。
1994年から北の核ミサイルに警鐘を鳴らした
北朝鮮の核ミサイル問題への警告と、同国への「無血開城」の主張を、24年間続けてきたのが、大川隆法・幸福の科学総裁だ。以下、その主要な主張を時系列で紹介したい。
大川総裁は、北朝鮮が1993年3月にNPT(核拡散防止条約)から脱退したことを受け、94年から講演・著作などで警鐘を鳴らし始めた。
1994年7月
東京ドームでの法話「異次元旅行」
「 私は北朝鮮の指導者および民衆に対して申し上げる。核兵器を捨てなさい。
そして、西側の自由主義国家の人たちと、心を開いて、胸襟を開いて、語り合いなさい 」
さらに大川総裁は同年、製作総指揮した映画において、北朝鮮を想定した「北アジア共和国」が日本に向けて核ミサイルを発射しようとするシーンを描いている。
1994年9月
映画「ノストラダムス 戦慄の啓示」で北の核ミサイルを警告
「北アジア共和国」ミサイル基地のシーン。
2009年、幸福党は対北防衛を訴える
2009年4月5日、北朝鮮の発射したミサイルが、初めて日本の東北地方の上空を通過する。麻生太郎政権 (当時)は、保守本流の期待を背負っていたが、これを「北朝鮮から『飛翔体』が発射された」と発表し、ミサイルと断定するのを避けた。
そうした状況を看過できず、大川総裁は幸福実現党を立党する。
2009年5月
幸福実現党の立党
「 広島・長崎型レベルの原爆が北朝鮮にあることは分かっているので、北朝鮮から核攻撃を受けたら、少なくとも十万人以上は死にます (中略) この危機感が、幸福の科学を変えたのです 」(*2)
(*2)2009年6月13日、幸福の科学秋田支部精舎での法話「最後は信仰をとれ」より。『大川隆法政治講演集2009第一巻「法戦の時は来たれり」』(幸福実現党刊)所収)
そして、09年8月の衆議院議員選挙。幸福実現党は各地で北朝鮮の核開発・ミサイル危機への対応の必要性を訴えかけた。
2009年8月
北朝鮮の核ミサイル防衛を選挙で主張
2009年の幸福実現党主要政策より
金政権にも「無血開城」を呼びかけ続けた
その後、北朝鮮の指導者が、金正日氏から金正恩氏に移行する。大川総裁は改めて、日本の核ミサイル対策を訴えつつ、正恩氏に「無血開城」を呼びかけた。
2011年12月
『北朝鮮~終わりの始まり~』のあとがき
「 あなた (正恩氏) がかつて、東京ディズニーランドや秋葉原で見た日本が、韓半島の未来となるべく、権力欲を捨てるがよい。民衆を解放せよ 」
2017年、アメリカにトランプ政権が誕生する。大川総裁は講演・著作を通じて、同政権の北朝鮮への強硬姿勢に理解を示す。しかし、それもあくまで、「無血開城」を迫るためであった。
2017年4月
『危機の中の北朝鮮 金正恩の守護霊霊言』の本文
「 損得で考えれば、これはもう、"無血開城"風に、核兵器を断念するべきです。通常兵器ぐらいは残るかもしれませんが、核兵器を断念し、査察を受け入れて、『その代わり、経済的な面については支援をしてほしい』というぐらいのところを『落としどころ』として狙うべきでしょう 」
2017年8月
『金正恩vs.ドナルド・トランプ』のはじめに
「 私からは、北朝鮮が一日も早くミサイル開発や核開発をやめて、無血開城を受け容れることを勧めるのみである。国民を護るための潔さも、国のトップの重要な資質の一つである 」
本誌編集部においても、北朝鮮が6回目の核実験を行った直後、号外を作成し、北朝鮮が「無血開城」せざるを得なくなるぐらいの軍事的圧力をかけるべきと訴えた。
2017年9月
ザ・リバティ号外「金正恩に『無血開城』させる軍事圧力を」
このように、大川総裁の北朝鮮問題に関する発信は、日本や国際社会に対しては「断固たる姿勢」を訴え、北朝鮮には「平和裏の無血開城」を訴えた。危機に向き合い、軍事的・現実的な対策を行ってこそ、「真の平和」を得ることができる。
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