沖ノ島(画像はWikipediaより)。

文部科学省の文化審議会がこのほど、2017年の国連教育科学文化機関(ユネスコ)の世界文化遺産の国内候補として、「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」を推薦することを決めた。

この遺産群は、福岡県宗像(むなかた)市の沖ノ島や宗像大社などを中心に、5つの関連施設で構成されている。宗像大社は、九州本土から約60キロ沖にある沖ノ島の沖津宮(おきつぐう)と、大島にある中津宮(なかつみや)、九州本土にある辺津宮(へつぐう)の3つからなる神社。特に沖ノ島は、島全体が信仰の対象である「神域」になっており、現在も女人禁制になっている。

女人禁制になった経緯は不明だが、男性についても、年1回行われる日露戦争の戦没者慰霊祭に参列する時だけ上陸が許可されており、同島は人間社会から隔絶されている。こうした仕来りが守られ続けている沖ノ島は、「神の宿る島」(別名:裏伊勢)と呼ばれている。