先月25日の自民党若手議員による勉強会で「マスコミ規制をすべき」「沖縄の2つの新聞は潰さないといけない」などといった意見が出た問題について、安倍晋三首相は3日、「党本部で行われた勉強会であり、最終的には(党総裁である)私に責任がある」「国民に心からおわびしたい」と初めて謝罪した。
当初、首相側はこの問題について、党議員の問題であり、政府として謝るべき問題ではないとしていたが、方針を転換。今月中旬に安全保障関連法案の衆院通過を目指しているため、首相が謝罪することで野党やマスコミの反発を鎮めたいとの考えだろう。
もちろん、政治権力をもって、マスコミへの言論弾圧を行うことは許されることではない。だが、マスコミに言論の自由があるように、勉強会に参加する議員らにも、言論の自由はある。また議員らの意見には、やや誤解を招く面もあったとはいえ、一定の正当性もあった。
マスコミは「第四権力」と言われるように、世論に大きな影響を与えているが、その権力に対するチェック機能が存在しない。今回のように、マスコミに対する批判をすると、マスコミから倍返しの批判をされることはしばしばある。これでは、マスコミが国益を損ねる報道をしていたとしても、その報道姿勢を正そうとする人間がいなくなってしまう。
だが、マスコミの批判に勝てない政治家にも問題がある。安倍首相は、謝罪によって騒動を終わらせようとするのでなく、マスコミに対して説明責任を果たすべきだった。
大川隆法・幸福の科学総裁は、政治家がマスコミに勝てない理由を以下のように語る。
「 はっきり言って、政治家の知性の不足が原因です。(中略)政治家は、知識や情報に乏しいので、マスコミに対して言い返せないでいます。要するに、勉強する時間がないのだと思います。充分に勉強をしていれば言い返せるはずです 」
また以下のように、政治家が「言葉を武器にする」必要性を説いている。
「 政治家は、もう少し勉強して、裏づけのある言葉、実効性を伴った言葉を武器とするようになっていただきたいものです。『言葉を武器とする』という意味では、いまのところ、マスコミのほうがまだ政治家より勝っていると思います 」(『理想国家日本の条件』講義)
マスコミの批判に負けることなく、自らの考えを説明したり、マスコミの報道姿勢を正すことのできる、『言葉が武器』の政治家が日本には必要とされている。(泉)
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