田村祐一

プロフィール

(たむら・ゆういち)有限会社 日の出湯 取締役。銭湯の未来を創るWEBマガジン[SAVE THE 銭湯]編集長。1980年生まれ。東京蒲田にある銭湯「大田黒湯温泉第二日の出湯」の跡取りとして育つ。大学卒業後、有限会社日の出湯に就職し、26歳で取締役に就任。2012年、元浅草日の出湯の4代目に就任し、1年で経営を立て直す。

「言いたいことが伝わらない」「相手の反応が冷たい」など、コミュニケーションで苦労したことはありませんか。実は、話を聴くことには、相手の心を開くパワーがあります。30日発売のリバティ7月号の特集「人の心を開く『聴くパワー』」では、『常連さんが増える会話のコツ』著者で「元浅草日の出湯」を経営する田村祐一氏に、また会いたいと思ってもらえる会話のコツについてインタビューを行いました。誌幅の関係で掲載できなかった内容について、3回にわたって紹介します。3回目は、「成果につなげるコツ」について。

どんな商売でも、売っている物は「幸せ」

――お客様の幸せを考えて話を聞きながら、仕事の成果を上げる秘訣を教えて下さい。

田村祐一氏(以下、田村): 商売の原理・原則として、新規顧客ばかり開拓するより、リピート客になってもらう方が安定します。しかし、「高い販売目標を達成するために売らなければ」と自分の売り上げを上げることに集中してしまうと、お客様の幸せが後回しになってしまいます。お客様が「強引に押されて買わされた」と思ってしまったら、再びその店に行くことはないと思います。