英誌ザ・エコノミストがこのほど、世界で最も安全な50都市をランキングする報告書を公開した。

報告書は、個人情報を守るためのサイバー安全、医療制度の充実、インフラ整備、犯罪率など、4つの項目をもとに都市をランキングしている。

そんな中、総合ランキングで1位に輝いたのが東京だ。全都市の中で最も人口が多いにも関わらず、最も安全と評価されたことは、誇るべきことだろう。また、50都市の中で日本から選出されたのは東京と大阪のみだったが、大阪も50都市中3位という好成績を出した。

報告書によると、その都市の人々の裕福さと安全性は相関するが、安全な理由はそれだけではないという。例えば、中東で候補に挙がった5都市のうち4都市は比較的裕福だが、リストのトップ半分に入ったのはアラブ首長国連邦の首長国アブダビのみだ。また、韓国のソウルもその経済的発展とは裏腹に、23位という平凡な成績を出した。

報告書はこれらのばらつきについて、法制度・警察制度の重要性を説いている。しかし、本当に制度面の違いだけなのだろうか。日本人の多くは、警察がいなくても、道徳的に自己を律している。

実際、日本の安全性と、国民性の高さは海外でも有名だ。東日本大震災の際、海外のニュースで記者が「暴動が起こる可能性は?」と日本通のアメリカ人識者に聞いたところ、「日本でそういったことは起こりません」という確信に満ちた答えが返ってきた。警察機構が麻痺していても、日本人は暴動など起こしたりはしない。

また、アメリカには、「日本では、朝、人通りの多い交差点に車を止め、鍵を車の上に載せて歩き去っても、夜帰ってきたら、車も鍵もそのままにしてあるだろう」という、「日本都市伝説」がある。

海外の識者は、日本で暴動が起きず、犯罪率が低い理由として、「日本が単一民族だからだろう」と言う。しかし、韓国やベトナムも民族としての単一性が高いが、今回の報告書では、ソウルやホーチミン市の安全性に対する評価は低い。日本の高い国民性は、武士道精神の誇り高さ、協調性を重んじる和の心、そして悪徳を否定する神道や仏教の教えがその背景にある。

世界では信じられないような高い道徳性が、日本では当たり前だ。日本は、政治・経済だけではなく、精神的にも世界のリーダーとなれる資質を持っていることを自覚すべきである。(中)

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