新宿でもない。六本木でも、赤坂でもない。港区・泉岳寺が、新たな東京の中心に生まれ変わろうとしている。
JR東日本や東京都は、2020年にも、品川-田町間に山手線の新たな駅を設ける予定。このほど明らかになった計画によれば、新駅の隣接地にはマンションやオフィスなどが入る、高さ160m前後の超高層ビル8棟を建設する予定だという。一連の再開発が行われる地区で働く人の数は、10万人規模で、六本木ヒルズの3倍以上になるという。
新駅は、300mほど離れた都営浅草線の泉岳寺駅と連絡させ、交通の便をよくする予定だ。元々、浅草線は京浜急行と相互直通運転で、羽田空港に乗り入れている。さらにはJR東日本が、休止中の貨物線を活用して、再開発地と羽田空港を結ぶ案を持っている。海外からも人を呼べるインフラまで整いつつあるのだ。
同時に、リニア中央新幹線の始発駅となる品川駅も、再開発が予定されている。ビルの容積率を緩和するなど、海外からのビジネス参入を促し、国際的な拠点を建設する計画だ。再開発地は、羽田空港を通じて世界につながり、リニアや新幹線を通じて、名古屋や大阪といった大都市ともつながる「ハブ」となる。
ちなみに泉岳寺には、幸福の科学の研修施設の先駆けの一つである、東京正心館がある。まるでパワー・スポットに惹きつけられるように「人、物、金」が集まり、泉岳寺が東京の一大中心地へと変身を遂げようとしている。
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