2014年3月号記事
The Liberty Opinion 2
国際都市化と空間利用で東京はまだまだ発展する
東京都知事に貧乏神は要らない
猪瀬直樹氏の辞職に伴う東京都知事選が2月9日に投開票を迎える。この選挙が注目されているのは、今後10年の日本の未来に大きな影響を与えるからだ。
首都である東京の舵取りは、日本の行く先や経済成長を左右する。こうした影響力の大きさから考えて、都知事には大局的判断ができる人物が求められる。
東京五輪を機に東京の国際都市化を
東京オリンピックの開発イメージ。
円で囲まれた臨海部には、選手村など新規施設が建設される予定。
今回の都知事選は、2020年に開催される東京オリンピックを成功させ、日本経済の発展につなげられるかが争点の一つといえる。 世界中から集まる人々に、東京が都市としていかに成熟しているかをPRする最大のチャンスだ。
東京はロンドンやニューヨーク、パリに並ぶ大都市で、総生産は約85兆円。オランダや韓国の国内総生産を超える。分刻みで正確に運行される、世界に類を見ない電車やバスなどの公共交通が発達しており、世界の大企業の本社が数多く置かれている。治安もよく、東京を中心とした首都圏の人口は約3500万人で、都市圏としては世界一だ。
これほど優れた都市であるにも関わらず、東京は「国際都市」としては発展途上で、その力を生かしきれていない。