2014年1月号記事

情報洪水時代のサバイバル 2014年~2020年

トレンドを読む5つのステップ Step 1

未来ビジネスの種を探せ!

新聞、テレビ、雑誌、インターネット……。現代社会は膨大な情報であふれ、国内外の情勢が目まぐるしく変化し続ける「乱気流の時代」だ。大企業の社長のみならず、中小零細の経営者であっても、一介のビジネスパーソンであっても、日本と世界の潮流に無関心であっては生き残れない。2014~20年に向けて、日本と世界のトレンドを読むための5つのステップを紹介する。

(編集部 山下格史、河本晴恵)


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Step 1.

マスコミの情報を鵜呑みにしない

トレンドを読むために、まずは幅広く情報を集める必要がある。多くの人はマスコミの情報から始めるわけだが、そこには発信する側の価値観が強く反映されていることを見抜く必要がある。

マスコミの情報をそのまま受け止めると、トレンドを見誤る。

たとえば日本経済が好調だった1989年、日銀の三重野康総裁は公定歩合の引き上げによる金融引き締めで、「バブル潰し」を行った。日銀は、大蔵省との面子の張り合いの中で、公定歩合を上げれば「勝ち」、下げれば「負け」という論理で動いており、"連勝"を続ける三重野氏を、当時のマスコミ各社は「平成の鬼平」と持ち上げた。

だがその結果、最高4万円に迫っていた日経平均株価はあっという間に下落し、7千円台にまで落ち込んだ。結局、 バブル潰しが「失われた20年」という経済の長期低迷の原因となったわけだが、現在に至っても、これに加担したマスコミ各社が、誤りを認めたことはない。