アメリカ大統領候補のロムニー氏の外交政策顧問を務めるミッチェル・リース氏が2日付読売新聞のインタビューで、ロムニー氏の外交政策について「同盟国・友好国への支援強化」であると述べたと報じている。国防費の増加による「強いアメリカ」を目指す考えだ。

リース氏によると、共和党政権となった場合の外交政策は「同盟国重視」「国防力強化」「自由貿易の推進」。米国が世界のリーダーシップを取る考えを示した。また、ロムニー氏は人民元の切り下げに応じない中国を「為替操作国」に指定すると発言していたが、これについてリース氏は「中国の為替政策は米企業に悪影響を与えている」とコメントしている。

ところで、共和党大会で採択された党綱領からは、前回掲載された「日米同盟の重要性」についての記述が無くなった。代わりに「我々は『太平洋国家』であり、すべての環太平洋諸国と経済的、軍事的、文化的関係を持つ」との記述が加わった。リース氏は「作業の都合で、必要な項目が全て入らないこともある」と述べたが、少し気になるポイントだ。

大川隆法・幸福の科学総裁によるリーディングで、ロムニー氏の守護霊は、このように語っている。

「われわれはアメリカのことだけに集中すべきだ。われわれは日本に期待しているよ。日本がアジアを支配するだろう。それをあてにしている。」「私はお金を愛している。そして『マモン』を愛している」(※マモン…聖書に出てくる強欲を司る悪魔のこと)

リース氏の発言からも、ロムニー政権が国防を強化するのは、第一には「アメリカ経済の安定のため」であることが伺える。「強いアメリカ」を目指すと言っても、「世界の警察官」であり続けるためではない可能性が高い。軍事費節約のためにも、必要以上に他国の紛争に介入しないよう務めるだろう。

今後、日本周辺で有事が起きたとしても、日本が自国を守る姿勢を示さないのに、アメリカが守りに来てくれる保障はない。大統領選の行方はまだ不透明であり、ロムニー氏の外交政策もまだ不透明だ。日本は、いかなる事態にも対応出来るよう、憲法第9条の解釈変更なども含め、独自防衛の準備を急ぐべきである。(晴)

【参考書籍】

幸福の科学出版ホームページ 『ネクスト・プレジデント2  守護霊インタヴュー ミット・ロムニーvs.リック・サントラム』 大川隆法著

http://www.irhpress.co.jp/products/detail.php?product_id=715

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