中国の侵略を牽制するとして、幸福実現党(立木秀学党首)が沖縄・石垣島の街頭に掲げていた「オスプレイ配備賛成!」の横断幕が何者かに持ち去られたことを、7月30日付の地元紙・八重山毎日、八重山日報が報じた。

記事などによると、幸福実現党八重山後援会は28日、市内4カ所に、「オスプレイの事故率は低い!」「マスコミは正確な報道を!」「オスプレイは離島防衛のキリフダだ!」という横断幕(縦1メートル、横4メートル)を設置した。しかし、翌29日午前、関係者が付近を訪れた際に、そのうちの1カ所の横断幕がなくなっていたことに気づき、八重山警察署に被害届を出した。

弊誌の取材に対し、同後援会の砂川政信会長は被害状況を説明。横断幕をくくっていたひもはカッターで切られたような跡があり、付近に散乱。幕を引きちぎったような跡も残っていたという。

砂川会長はこう憤る。「オスプレイは行動範囲が広く、アジア地域への覇権拡大をもくろむ中国を牽制する役割を果たす。しかし沖縄では、マスコミなどを通じて異常なぐらい『オスプレイ配備反対』の情報ばかり発信されている。私たちが『配備賛成』の声を上げるには、横断幕ぐらいの方法しかなかった。今回の盗難は、その声を封殺するもので、言論弾圧にも等しい」

現在は、沖縄のみならず日本のマスコミの多くがオスプレイの危険性を訴え、まるで中国の主張を代弁するかのような状況が続いている。だが、こうした現状を憂う人々もいる。「中国の侵略から尖閣・沖縄を守ろう!実行委員会」(代表・徳留博臣)は、8月4日(土)午後3時から、沖縄県庁前広場で、「8・4 国防の危機! 尖閣・沖縄を守ろう! 県民集会&デモ」を実施。幸福実現党も協賛団体として参加する。

今回、横断幕が盗まれた石垣市は、中国が「自国の領土」と主張する尖閣諸島を管轄する市である。もし、横断幕を持ち去ったのがオスプレイ配備反対派の人々の仕業だとすれば、彼らが理解すべきは、オスプレイの危険性と中国の侵略の危険性に対する、冷静な見極めが必要だということである。(格)

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2012年8月号記事 石垣島・沖縄本島ルポ 沖縄が招く日本の危機

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