韓国の国家人権委員会が5月31日までに、北朝鮮の政治収容所における実態をまとめた報告書を発表した。政治収容所に収容された経験を持つ韓国への脱北者278人の証言や収容所における拷問や処刑に携わった看守の名前がまとめられている。

ルール破りや看守の命令に逆らうことが拷問や死に直結する実態や、日常的な女性への性的虐待、空腹のあまり精神が崩壊して自分の娘を殺害する母親など、悲惨な現状が明らかにされている。また、収容所で「生まれ育った」14歳の少年への取材内容も海外メディアが報じている。自分の家族に関して「外の世界にあるような、家族という考え方はなかった」「家族は多くの囚人の一人でしかなかった」という衝撃的なコメントをしている。

北朝鮮当局は公式にはこうした収容所の存在を否定している。しかし、こうした「地上の地獄」の存在は国際社会の周知の事実である。

韓国国家人権委員会の北朝鮮部門責任者のコメントによると、看守の実名を含めた詳細な記録は南北朝線統一をした後、補償を求める場合の予備材料になるという。韓国が北朝鮮を併合する準備を着々と進めているようにも見える。

大川隆法・幸福の科学グループ創始者兼総裁は本誌2012年6月号の論考「東アジアの解放と大調和のために(前編)」で、「私は、南北朝鮮を統一しようと思っています。それが、いちばん幸福な道だと思っていますので。かつての東西ドイツにしても、東ドイツがベルリンの壁をつくって仕切っていたのを、やはり何十年もかかって統一しましたが、結局、それが幸福への道だったと思うのです」と述べている。北朝鮮の目に余る蛮行、国際社会の反応を見ると南北統一は秒読み段階にあるようにも見える。 (光)

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