薄熙来・前重慶市党委書記の失脚に端を発して、中国共産党内のすさまじい権力闘争が起きている。その薄氏を「拘束・監禁することは、憲法と刑法に違反する」と4月28日に北京経済管理幹部学院の王錚氏がネット上で中国共産党本部に対して公開書簡を提出するという、前代未聞の事態に至っている。

しかも「5月3日午前9時に天安門広場に集合し、徒歩で公安省に行って告発状を提出する」との内容で一般市民に参加を呼びかけていると言うのだから、1989年6月の天安門広場の熱気を想起させる。

現在のインターネットの波及効果を考えれば、その日にどれくらいの民衆が集まるか予想できない。中国共産党政府はまた実力行使で集会を阻止し、集まった中国の民衆に弾圧を加えるのだろうか。

中華人民共和国は、共産党の一党独裁状態にあり、日本のような三権(司法・立法・行政)分立の体制はない。実質的に中国共産党の意思ですべてが決まってしまう。その手続き上の問題点を、公然と抗議する告白状を公開の場で直接提出するというのだから、中国共産党一党独裁体制への公式批判と見ていい。

本誌6月号の大川隆法・幸福の科学総裁による「未来への羅針盤」では、「中国も、もう革命運動が近づいていると思います」と指摘されている。

日本では3日午後1時から東京都千代田区の日比谷公園で、「5・3憲法を変えて日本とアジアの自由を守る! 国民集会&デモ」が開催される。小林節・慶応大教授、立木秀学・幸福実現党党首らが登壇予定だ。中国にとっても日本にとっても、一つの節目となるだろうか。(富)

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2012年6月号記事 大川隆法 未来への羅針盤 東アジアの解放と大調和のために(前編)

http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=4200