2012年3月号記事
台湾
沖縄の南西、中国の福建省の東沖にある台湾島を中心とする地域。面積は九州ほどで、人口は約2300万人。
1949年、中国大陸で毛沢東の中国共産党に敗れた、蒋介石率いる国民党政府が台湾に逃れ、実効支配。
以来、国民党の一党独裁状態が続いたが、1989年に政党結成の自由が認められてから民主進歩党(民進党)が勢力を拡大。2000年には陳水扁が総統選挙で勝利し、半世紀にわたる国民党支配が終わった。民進党は、台湾の独立を志向しているが、2008年の総統選で馬英九が当選し、政権は再び国民党に移った。
戦前は日本が統治していた時代もあり、親日派が多い。自由主義陣営だが、日本とは国交がない。
GDP
国内総生産。「グロス・ドメスティック・プロダクト」の頭文字をとったもの。一定の期間に、国内で生み出された付加価値の合計のこと。
付加価値とは、例えば、ある工場が1枚の鉄板を300円で仕入れて、やかんをつくって1000円で売ったとすると、差額の700円が付加価値となる。こうした日本国内にある各企業が生み出した付加価値を合計したものがGDPとなる。
しかし、日本中の企業の付加価値を合算する作業はできないため、実際には「推計」で計算される(度々計算方法を変更している)。
ちなみに、2010年の日本のGDPは479兆円で世界で3位。物価の変動を考慮した実質GDPは540兆円。近年は減少傾向にある。
ホルムズ海峡
サウジアラビアとイランの間、ペルシャ湾の入口にある海峡。ペルシャ湾岸にはイラン、イラク、クウェート、サウジアラビア、カタール、アラブ首長国連邦(UAE)と、名だたる産油国があるため、中東から石油を運ぶタンカーの多くがホルムズ海峡を通ることになる。
従って、この海峡を武力で封鎖されると、石油の輸送ができなくなる。ホルムズ海峡は最も狭いところで幅33キロメートルであり、比較的簡単に"通せんぼ"ができる。1980年に始まったイラン・イラク戦争の時に、実際に封鎖されたことがある。
日本に来る石油の8割はホルムズ海峡を通るため、日本のようにエネルギーを国外からの輸入に頼っている国にとっては封鎖は死活問題になる。