2012年2月号記事

「復興」の掛け声のもと、増税路線をひた走る野田政権――。そんな情勢の中、またぞろ宗教課税論が勢いづいている。「週刊新潮」12月22日号の記事「金が余っている『宗教法人』課税で4兆円をひねり出せ」もその一つだ。しかし、本誌ではこれまで何度も、宗教が非課税である根拠を、識者の意見も交えつつ紹介してきた。

まずは「信教の自由」の保障。日本国憲法は、公権力が宗教活動に介入することを禁じている。 宗教活動に課税するなら、宗教は課税当局の監視下に置かれることになり、当然、憲法違反である。信教の自由は他のあらゆる自由の根本であり、これを侵せば他の基本的自由も危機に陥るというのが世界的な常識だ。