10月6日にシベリアでイエティ(ヒマラヤの雪男)の捜索活動が行われ、その結果、「イエティは95%生息」との発表があったニュースは、日本でも朝日新聞のほか、地上波TVで報道された( http://www.the-liberty.com/article.php?item_id=3038 )。この件で、朝日新聞(11月1日付朝刊)が、引き続き雪男の記事を紹介。今回は意外にもスポーツ欄の「スポーツTOPICS」で、見出しは「雪男vs.山男」だ。

雪男(イエティ)は、ネス湖の怪獣「ネッシー」や北米の毛むくじゃら巨人「ビッグフット」と並ぶ、いわゆるUMA(未確認動物)、謎の未知動物の代表格。今回の記事は、イエティに関する最新情報ではなく、雪男は、山男すなわち登山家との関係が深いという点をとらえ、世界的に有名な登山家や登山隊による雪男目撃情報をまとめている。わが国でも、女性として世界で初めてエベレストおよび七大陸最高峰登頂に成功した登山家・田部井淳子氏が1980年に中国シシャパンマ偵察登山で雪男の足跡と姿を目撃している。こうした登山家自身の目撃情報や、雪男の存在を語り伝えてきた地元民と登山家との接点などから、ここ半世紀、雪男が世界に知れ渡ることになったという。

朝日新聞社は、かつてネパール・ヒマラヤのダウラギリ山群で正体不明の足跡を発見した「イエティ捜索隊」(高橋好輝隊長)のスポンサーであり、1970年代から80年代に、バラエティ番組「川口浩探検隊」で未確認動物捜索ものを取り上げたのも朝日系である。当時の「栄光」を取り戻そうとしているのか。

21世紀の今も新種の生物が発見されている。最近ナショナルジオグラフィックニュースが報じた、深海巨大原生生物クセノフィオフォラなどもその一つだ( http://www.nationalgeographic.co.jp/news/news_article.php?file_id=20111027001 )。地球にはまだまだ未知なるものがある。アカデミズムの世界がまともに取り合ってこなかった未知動物も発見される時は近いのか。2012年を目の前にして、常識という名の凝り固まったものの見方が崩されていく動きが感じられる中で、雪男の実在を示すさらなる新情報を期待したい。(ア)