日本振興銀行が破綻 初のペイオフ発動(2010/9/10)
9月10日、経営再建中だった日本振興銀行が経営破綻し、ついに日本で初めてペイオフが発動されることになった。
ペイオフは、金融機関が破綻した場合に、預金者1人当たり元本1千万円とその利息分までの預金のみを保護する制度。振興銀行の場合、預金カットの対象となるのは全預金者の3%程度にとどまる見通しだ。
振興銀行は、中小企業向けの融資に特化した銀行で、小泉政権下で進めていた規制緩和の中で2004年に新規参入を果たした。
実質的な創業者である木村剛前会長は、金融コンサルタントとして活躍し、小泉政権の下では竹中平蔵氏とともに不良債権処理で辣腕を振るった人物。すでに5月に赤字決算の責任をとって退任、7月には銀行法違反(検査忌避)容疑で逮捕されている。
7月からは社外取締役だった小畠晴喜氏(作家名・江上剛)が社長に就任して経営再建にあたっていたが、1800億円もの債務超過に陥り、結局、破綻に追い込まれた。