2011年9月号記事
「先祖はサルで、祖父は人殺しだった」。歴史の教科書をひもとけば、冒頭は必ず「猿人」の記述から始まり、先の大戦では日本はアジアを侵略した悪い国と描かれる。戦後の日本では、こんな歴史観を当たり前のように受け入れてるが、真実はまったく違う。
世界最高の仏教文化を花開かせ、明治期に奇跡の近代化を成し遂げ、欧米列強による植民地支配を終わらせた偉大な国、それが日本だ。自虐的な亡国史観を克服し、自国の誇りを取り戻すために必要な歴史観とは何かを探った。
(編集部 村上俊樹、山下格史、吉川枝里)
奇跡の日本史 第1部
世界に誇る 奇跡の日本史
第2次大戦の日本は「悪者」か?
日本人なら押さえておきたい歴史の論点
保守史観vs.亡国史観
今夏で戦後66年を迎える。
しかし、日本にはいまだに自分の国を悪い国と考える自虐史観、亡国史観が蔓延している。
その大きな原因の一つは、 連合国軍最高司令官総司令部(GHQ)が占領政策として、日本人が二度と抵抗しないように「日本=悪」というイメージを植えつけた ことにある。
具体的には、新聞や書籍などの出版物を検閲して戦前の日本を肯定することを禁じたり、政財界や教育界、マスコミ界で活躍していた人々を要職から追放(公職追放)するなど、徹底した思想統制を敷いた。
文芸評論家の故・江藤淳氏によると、当時GHQには、積極的に日本人に贖罪意識を持たせる「ウォー・ギルト・インフォメーション・プログラム」という日本弱体化計画が存在した。