2026年5月号記事

釈量子の宗教立国を目指して

──大川隆法総裁の政治思想を学ぶ

釈量子

幸福実現党 党首

釈 量子

(しゃく・りょうこ) 1969年、東京都生まれ。國學院大學文学部史学科卒。大手企業勤務を経て、幸福の科学に入局。本誌編集部、常務理事などを歴任。2013年7月から現職。
釈量子のブログはこちらでご覧になれます。
https://shaku-ryoko.net/

第2回

共産党宣言を永遠に葬り去る『幸福実現党宣言』(後編)

幸福実現党宣言

前回は、「マルクスの共産党宣言を永遠に葬り去る」という『幸福実現党宣言』の意義を紹介しました。

さらに注目したいのは、ここには重要なビジョンが語られているということ。それが、「世界同時革命」です。

『幸福実現党宣言』は、「神仏の存在を認め、正しい仏法真理を信じる人々の力を結集して、地上に、現実的ユートピアを建設する運動を起こす。そして、その政治運動を、日本を起点として起こしつつも、万国の人々にもまた波及させていく。正しい意味での世界同時革命を起こすつもりである」という宣言です。

「正しい意味での世界同時革命」とは、マルクスが肯定したような、血なまぐさい暴力や殺戮による破壊ではありません。「『あくまでも、体制のなかにおいて、さらなる改善を積み重ねて、発展・繁栄を目指していく』という意味での内部革命を内に秘めた政治運動」であり「思想、言論等における革命」です。

宗教融和も射程に入れた「世界同時革命」

その射程は、150年前に始まる唯物論政治を終わらせることにとどまりません。

中東ではイスラエル・パレスチナ間でのテロ・軍事攻撃の応酬で多くの死者が出たのに続き、アメリカ・イスラエル対イランの戦争も勃発しています。一日も早い平和の実現を心より祈っていますが、最終的に「憎しみの連鎖」を断ち切ることは、政治指導者の役割を超えていると言えます。

この宗教対立を乗り越えて、恒久平和を実現する唯一の道を示されているのが、大川総裁です。「神仏の存在を認め、正しい仏法真理を信じる人々の力を結集」するというのは、人類の各宗教の根底に流れる「造物主への信仰」の下、永遠の生命と転生輪廻の真実という「霊的人生観」の広がりによって全世界の人々と手をつなぐことを意味します。

大川総裁は、ユダヤ・キリスト教でいうGOD、イスラム教のアッラー、日本神道における天御祖神は同一存在であり、「エル・カンターレ」がその地球神の名であると明かされました。この真実により人々は、「あなたの信じる神は、私の神と同一存在だ」と手を取り合うことが可能となります。

こうした地球的仏法真理を人類共通の思想基盤として、「恒久平和」の実現を目指すのが、「世界同時革命」なのです。

国民を精神的高みに導く国家理念を

今、終末的様相を濃くする世界を、巨視的な眼で俯瞰すれば、「国家レベルにおける新陳代謝」が起きていると言えます(*1)。古い宗教に縛られたイデオロギー国家が崩壊する一方、歴史が浅い中でいかにアイデンティティを見いだすかを模索している国もあります。あらゆる場所で必要とされているのが、新しい「国造り」の教えです。

大川総裁は『幸福実現党宣言』で、「私が今、やりたいと思っているのは(中略)最終的に、この国の未来をデザインしたいということです。さらには、この国の政治だけでなく、世界の未来をもデザインしたいと考えています」と語られています。

日本も戦後、宗教が表の世界から消えたことで、「日本国憲法」があたかも"御本尊"や"基本教義"となり、行くあてもなく漂流しています。世界も戦争や貧富の差などで分断される中、もともと霊天上界から「時代のデザイン案」を「下界に投げかけている」存在である総裁が、ご自身の天命を踏まえられてのお言葉でしょう(*2)。

そして、建物も船も飛行機も設計図がなければつくれないように、「国もまったく同じであり、基本的には設計図が大事です。国の設計図とはいったい何であるかというと、その国が拠って立つ『国家の理念』です」と語られています。

「憲法には人間の生き方などを入れるべきではない」と語る憲法学者もいますが、こうした考えに対して大川総裁は、「『哀れ』と言うしかありません」と断じています。会社も「経営理念」がなければいい仕事などできないように、国家にも「どのような国にしたいのか」という理念と、それに基づくビジョンが必要です。

その前提となるのが、「いったい何をもって幸福とするか」という幸福哲学です。神仏や霊的存在、人間の魂を否定して、この世的生存のみを目的とした国家運営を目指す憲法の下で、いかなる政治形態をつくろうとも、結局は虚しいものとなります。そうではなく、「『人間は魂を持った精神的存在である』と考えるならば、やはり、憲法のなかに、国民を鼓舞し、精神的高みに導いていくようなものがなければならない」という気概が、『幸福実現党宣言』には込められているのです。

(*1)『愛の原点
(*2)『政治革命家・大川隆法

※文中や注の特に断りのない『 』は、いずれも大川隆法著、幸福の科学出版刊。