トランプ米大統領は、6年ぶりに、過去最大の米代表団と共にダボス会議(世界経済フォーラム/WEF)に出席した。
1月21日、欧州各国首脳と世界のビジネス界のリーダーに向けて演説し、無秩序な移民流入や環境左翼などについて、欧州の左翼リベラル的政策を批判しつつ、国際的な安全保障のため(中国やロシアの進出を阻むため)、アメリカがグリーンランドを保有する必要性があると明言したことで、大きな衝撃が走った。

左翼リベラル政策に染まった欧州を真正面から批判し、安全保障のためアメリカがグリーンランドを保有する必要があると主張するトランプ氏。あらゆる米メディアが生中継した(画像はFOXニュースの生中継より)。
しかしその直後に、トランプ氏は北大西洋条約機構(NATO)のルッテ事務総長と会談。「生産的な話し合いができた」として、グリーンランドや北極圏の安全保障の維持と強化のための将来の枠組みを構築することで合意し、欧州連合(EU)の関係国への関税は撤回すると宣言した。そのため、アメリカとNATO諸国との緊張は一時的に緩和された(ただし、グリーンランドの領有権そのものについての議論は不透明)。
ダボス会議は、長年「グローバリズム」を象徴する会合とされてきたが、トランプ氏と、トランプ政権幹部、実業家イーロン・マスク氏らの出席によって、一気に基調が変わった。
本来なら主役であるはずのグローバリスト系リーダーやリベラル色が強いEU首脳、国際機関の重鎮など(フランスのマクロン大統領や、ラガルド欧州中央銀行総裁など。ラガルド氏は会議の途中で退席する場面も)の影が薄くなった。「正しい方向に向かっていない」と、真正面から欧州を批判するトランプ氏に対して、ダボス会議総裁は一切批判せず、トランプ氏に気を遣いながら、恐る恐る質問するなど、トランプ氏を中心にダボス会議が回っている印象が強まった。
























