2005年2月号記事

多民族化する!?日本

──異文化共生の現場を訪ねて

埼玉県八潮市に住むロベルト・ゴヤさん(53歳)も日系三世のブラジル人で、9年前に来日。以来、プラスチック部品の製造工場に勤め続けている。同じく出稼ぎに来た弟とアパートで2人暮らしだ。

「ブラジルでは大学を卒業し、銀行などで働いたこともあるが、仕事がなくなったので出稼ぎに来た」

そう語るロベルトさんは、数年前に交通事故で片足を失った妻と、まだ小学生の娘をブラジルに残したままだ。現在の給料は残業代を含めて月約25万円。事故で失業した妻への仕送りを多くしたため、可能な限り日本で働き続けたいという。