《ニュース》

千葉県鴨川市で進むメガソーラーの造成工事で、千葉県が工事の一時停止を事業者に要請するとともに、県と鴨川市が政府に規制強化を求めました。

《詳細》

鴨川市の山林では大規模な太陽光発電施設の造成工事が進んでいますが、住民からは山の斜面を削り、森林を伐採する大規模な工事について、土砂災害や環境悪化を懸念する声が上がっていました。千葉県はこれまで、土砂災害防止などに関して58回の行政指導を行っています。

事業者は9月、千葉県に対し、計画変更の相談を行っていました。これを受けて千葉県は24日、盛り土の範囲や陥落を防ぐための基準を満たしているかどうかの安全対策が確認できるまで、工事の一時停止を口頭で要請しています。

ただ、県の要請は、法的拘束力を伴うものではありません。同日、千葉県と鴨川市は、国土交通省や林野庁など関係する4つの省庁に、森林法の規制強化や、盛土規制法に関する技術的支援を求めました。

各地では、事実上の罰則を伴う規制強化も進んでいます。

過去、地元の反対で複数の再エネ計画が中止になってきた青森県では、地元と合意がない区域で陸上風力や太陽光発電施設を造った場合、事業者に課税される「再生エネルギー共生税」の新設について、10月6日に総務大臣の同意が得られ、施行されました。青森県の宮下宗一郎知事は、「防波堤が一つできたということ」とコメントしています。

静岡市は、太陽光発電施設の設置を規制する条例の制定を目指し、小規模のものも含めて規制を強化するといいます。難波喬司市長は、市内に一部、適切な維持管理が実施されていない施設があるとして、条例の制定を目指すとし、「しっかりとした罰則はつけたい」と表明しています。

《どう見るか》