© 2024 Crow's Nest Productions Limited

 

2025年12月号記事

Movie

編集部がオススメする「今こそ観たい」映像作品。

「ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師」

11月7日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館 ほか 全国公開

 

これは最大の罪か、最大の愛か。

【スタッフ】
監督・脚本・製作:トッド・コマーニキ
【キャスト】
出演:ヨナス・ダスラー、アウグスト・ディール、デヴィッド・ジョンソン、モーリッツ・ブライブトロイ ほか
【配給等】
配給:ハーク 配給協力:フリック
【公開日】
2025年11月7日(金)ヒューマントラストシネマ有楽町、ヒューマントラストシネマ渋谷、新宿武蔵野館 ほか 全国公開

 

© 2024 Crow's Nest Productions Limited

 

レビュー

二ューヨークの名門神学校で学ぶディートリヒ・ボンヘッファーは、ハーレム地区の黒人教会で"生きた神学"に出会い、人生を変えた。そして、厳しい人種差別の最中、日常のあらゆる場面で信仰を実践するアフリカ系アメリカ人たちの姿を見て、祖国ドイツにも"生きた真の教会"を広めようと決意する。

しかし、ドイツを掌握したナチスはユダヤ人への迫害を開始し、ドイツ教会を支配。ナチズム派の牧師は「新たな聖書のキリストはアドルフ・ヒトラー総統だ」と宣言した。ボンヘッファー牧師はキリストなき教会を否定。「教会は聖域であり、権力の場ではない」と声を上げ、ヒトラーは人類への脅威だと唱えた。そして、教会を神の下に取り戻すため、スパイとして抵抗運動に身を投じていく。やがてヒトラーの暗殺計画の存在を知り、自らの信仰と信念をかけて、計画に加担する……。

殉教から80年。本作は、20世紀を代表するキリスト教神学者として知られ、今なお大きな影響力を持つボンヘッファーの生涯に迫る。汝の敵を愛し、平和を祈る神学者が、いかにして抵抗運動の闘士となり、暗殺計画に加わったのか? 正しい選択を求めて祈り、自らの命を顧みず、人々の精神的自由のために下した決断。その39年の生涯が、信仰と愛、勇気と命の輝きを教えてくれる。

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ザ・リバティWeb シネマレビュー

「ボンヘッファー ヒトラーを暗殺しようとした牧師」

(星4つ。満点は5つ)