
アジア太平洋交流学会会長・目白大学大学院講師
澁谷 司
(しぶや・つかさ)1953年、東京生まれ。東京外国語大学中国語学科卒。東京外国語大学大学院「地域研究」研究科修了。関東学院大学、亜細亜大学、青山学院大学、東京外国語大学などで非常勤講師を歴任。2004年夏~05年夏にかけて台湾の明道管理学院(現・明道大学)で教鞭をとる。11年4月~14年3月まで拓殖大学海外事情研究所附属華僑研究センター長。20年3月まで、拓殖大学海外事情研究所教授。著書に『人が死滅する中国汚染大陸 超複合汚染の恐怖』(経済界)、『2017年から始まる! 「砂上の中華帝国」大崩壊』(電波社)など。
近年、中国の多くの地域で、基層統治の乱れと人民の不満が爆発する事件が頻繁に報じられている(*1)。
(*1)2025年7月26日付万維読者網
地方政府や企業の横暴に、国民の怒り爆発
7月10日には、河南省鹿邑県(ろくゆうけん)景苑名城小区の住民が、「管理会社が無断で1200戸以上の電気メーターを強制的に交換した」ことに対し、集団抗議を行った。
導入された電気メーターは青島(チンタオ)の企業が開発したものだが、料金体系が不透明で監督機関も存在しないため、裏で利益供与が行われている可能性があるとの懸念が広がった。
映像には、数十人の事業主がコミュニティの入り口で横断幕を掲げて抗議する様子が映っていた。現場の雰囲気は緊張感に包まれており、警察が駆けつけ、秩序維持に当たっていた。
さらに深刻な事件も起きている。インフルエンサーの小芸(しょう・げい)が投稿したところによると、7月4日の夜、湖北省武漢市で建物の強制撤去を巡る衝突が発生し、警察が発砲して13人が死亡、数百人が逮捕されたという。






















