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AI(人工知能)などを搭載した自律ロボットの開発・導入が進む中国において、ロボットが暴走し、人間に危険が及ぶ事件が相次いでいます。
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昨今、中国のある研究所で、調整中の人型ロボットが突如制御不能となり、研究員の男性を攻撃するように手足を激しく振り回す動画が、ネット上で話題になっています。周囲の設備を蹴り、コンピューターなどを破壊する様子に、「自我の芽生えか」「ターミネーターの始まりか」などと、恐怖感を示すコメントが書き込まれているといいます。
ロボットは、安全のためクレーンにつるされており、その状況を「転倒している」と誤認。バランスを取ろうとして、突発的に異常な動きをしたと見られています。
2月には天津市で開催された春節(旧正月)のイベントで、音楽に合わせて踊っていた人型ロボットが、握手を求めた観覧客に頭から突進する事故が突然発生しました。現場にいたスタッフが迅速にロボットを引きはがしましたが、けが人が出るところだったとして波紋を呼びました。
昨年8月には上海市のロボット展示場で、夜間に投入された小型ロボットが、展示されていた他のロボット10台以上を自律的に会話・説得した末、持ち場を離れてショールーム出口まで"集団脱走"させるという、監視カメラの映像が拡散されました。
これは後に実験の一環だったことが明らかになりましたが、脱走させられたロボットについては開発側にとっても想定外の動きであり、安全上の懸念の声が相次ぎました。
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