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中国軍は14日、台湾を包囲する軍事演習を実施しました。台湾の頼清徳総統が10日の建国記念日に行った演説に対する対抗措置と見られています。

《詳細》

今回の演習は「連合利剣-2024B」と称され、今年5月に頼氏が総統に就任した直後の演習「連合利剣-2024A」に続く、第二弾として位置づけられています。台湾の北側と南側で同時に主要港を封鎖し、海や陸の目標を攻撃する想定で実施されました。

台湾国防部は、14日の早朝から夕方まで行われた演習で、台湾周辺の空域で過去最高となる中国軍機延べ125機の活動が確認されたと発表。うち90機が台湾海峡の中間線(事実上の中台境界線)を越えるなどしたといい、台湾東部の海域に展開した中国海軍の空母「遼寧」から、戦闘機が離陸したことも確認されたとのことです。

背景には、頼総統が10日に、「建国記念日」と位置づける「双十節」の式典で「中華人民共和国は台湾を代表する権利はない。私の使命は国家の主権を堅持し、侵犯や併合を許さないことだ」などと述べ、中国が反発したことがあります。

中国側は「主権を守り、国家統一を守る正当で必要な行動だ」とし、「台湾問題が完全に解決されるまで、『台湾独立』の挑発が行われるたびに人民解放軍の行動は強化される」と表明しています。

頼総統はフェイスブックで、「地域の平和と安定の現状を破壊するものだ」「外部の脅威に対し、民主的で自由な憲政体制を防衛し、国家の安全を守る」と述べています。

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