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11月に控えたアメリカ大統領選挙に向けて、現職のバイデン大統領とトランプ前大統領による初めてのテレビ討論会が27日夜(現地時間)、米ジョージア州アトランタで開催されました。
《詳細》
今回のテレビ討論会は、米CNNテレビによって全米に中継されました。通常、テレビ討論会は、夏の民主・共和両党の党大会で正式に党候補者が指名された後に行われてきたため、このタイミングでの開催は異例となります。また、会場は無観客で行われ、相手候補の発言中はマイクの音を切る措置が取られるなど、通常の討論会と異なる形式で進められました。
討論のテーマは、経済や移民政策、中絶、ウクライナや中東での戦争、さらには医療保険制度(メディケア)や教育についてなど多岐にわたり、両者の応酬が繰り広げられました。
「高齢同士の対決」が懸念されていた討論会ですが、バイデン氏は後述のような衰えぶりが目立つ一方で、トランプ氏は終始勢いづいていました。
例えば、冒頭の答弁でバイデン氏は、トランプ前政権下よりも多くの雇用を創出したと主張。それに対しトランプ氏は、「彼が創出した雇用は、不法移民と、コロナ禍からの回復のための雇用だけだ」と反論。むしろ、「(バイデン政権下の)インフレが私たちの国を破滅させている」と指摘しています。
アメリカで社会問題となっている不法移民問題について、バイデン氏は「トランプ氏が大統領だった時、母親から赤ちゃんを引き離し、かごに入れ、家族を引き離すような状況に陥っていた」と述べました。一方、トランプ氏は「バイデン氏は国境を開き、刑務所や精神病院から来る人たちやテロリストに国を開くことを決めた」「(自身の政権下では)歴史上最も安全な国境がありました。それが今や歴史上最悪の国境だ」と批判を加えました。
そのほか、ウクライナ戦争についてトランプ氏は「これは始まってはいけない戦争だった」「(ロシアの)プーチン大統領に尊敬される本物の大統領がいれば、彼は開戦しなかった」と述べ、「彼(バイデン氏)は私たちを第三次世界大戦に引きずり込んでいる」と非難しました。
討論会を視聴した人を対象にしたCNNの世論調査では、「トランプ氏が勝利した」との回答が事前の予測(55%)を越える67%にも上り、バイデン氏の33%を大きく上回っています。
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