《ニュース》

サッカーフランス・リーグ1のASモナコでプレーするモハメド・カマラ選手が、ユニフォームのLGBTQ支持のロゴをテープで覆い隠して出場したことで、クラブのゼネラルマネージャーがフランスプロサッカーリーグ連盟(LFP)に謝罪しました。

《詳細》

LFPは2021年、「反同性愛嫌悪運動」に賛同し、主催リーグ1、リーグ2の最終節に向けて、ユニフォームの背番号をレインボーに変更する取り組みを導入しました。ところが22年にセネガル出身の選手が試合出場を拒否し、セネガルの大統領は「彼の宗教的信念は尊重されなければならない」と発言しています。23年にも5人の選手が試合出場を拒否しており、中には罰金を科せられたケースもありました。

こうした論争が相次いでいることを受けて、LFPは24年の「レインボー背番号」の実施を取りやめています。選手たちは代わりに、LFPの虹色のロゴを袖に付けるほか、「反同性愛嫌悪」に取り消し線が入ったキャンペーンロゴを付けてプレーすることになりました。

これに対し、ASモナコのカマラ選手は19日の試合で、ユニフォームの前面にプリントされた「反同性愛嫌悪」のロゴをテープで覆い隠して出場。LFPの虹色のロゴも黒いテープで隠していました。また、カマラ選手は試合前、「反同性愛嫌悪」のバナーと共に両チームが行った写真撮影にも参加していませんでした。

フランスのスポーツ大臣であるウデア・カステラ氏は20日、カマラ選手とそれを容認したクラブに「最も厳しい処分」を下す必要があり、「容認できない」と発言。LFPに自らの見解を伝えたとしています。カステラ氏は23年にも、レインボー背番号のユニフォームを拒否した選手への制裁を要求していました。

ASモナコのチアゴ・スクーロGMはLFPに電話で謝罪したと表明。カマラ選手については「宗教上の理由から今回の行為に及んだ」とし、「これはあらゆるレベルで非常に繊細な話題であり、というのも、われわれはあらゆる宗教を尊重する必要もある。それでも今回の件は非常に残念だし、あのやり方を支持しない」と発言しています。

一方、カマラ選手の出身国であるマリでは同選手への支持が集まっており、マリサッカー連盟は「表現の自由の行使において」支持する声明を発表しています。

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