《ニュース》

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が、「アフリカ中部ガボンで昨年8月、当時の大統領アリ・ボンゴ氏が米ホワイトハウス高官に対し、ガボン大西洋岸に中国軍の駐留を認めると、習近平国家主席に秘密裏に約束したことを打ち明けた」と報じています(2月12日付電子版)。

《詳細》

米大統領副補佐官は驚いて、申し出を撤回するようボンゴ氏に迫ったといいます。WSJは「米国は大西洋を戦略上の前庭と位置付けており、そこに中国が恒久的な軍事施設──特に再軍備や軍艦の修理が可能な海軍基地──を置くことは米国の安全保障にとって深刻な脅威になると受け止めている」と指摘しています。

しかも米当局者によると、中国は現在進行形で、アフリカ西岸に海軍基地を確保するための裏工作を進めているといいます。

今のところ、大西洋沿いのアフリカの国で中国と合意を結んだ国はなく、アフリカにある中国の軍事基地はアフリカの太平洋側にあるジプチ港だけです。

ガボンでは昨年8月末に大統領選挙があり、ボンゴ氏が勝利を宣言していましたが、軍高官らによるクーデターが発生し、権力を掌握した共和国防衛隊長のヌゲマ将軍が暫定大統領に就任しています。クーデターは約60年にわたって支配を続けたボンゴ家の追放のためだったと言われています。

暫定政府が民主的方向で機能し、多くの国民がそれを支持していることから、多くの国は公式接触を再開しています。

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