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イラン政府はこのほど、反政府デモに参加した23歳男性の死刑執行を発表しました。これに対し、当人が精神疾患を持っていたことや、自白の強要があったことなどもあり、内外で反発が広がっています。
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イランでは2022年、ヒジャブの着用が「不適切」だったとして道徳警察に逮捕された22歳女性が、その後死亡した事件をきっかけに、大規模な反政府デモが発生しました。
当局は関与者を数万人規模で逮捕し、死刑判決者も数多く出ていることから、世界中から非難されていました。そうした中、イラン司法当局の公式メディアは1月23日、デモに参加していたモハマド・ゴバルドー氏への死刑が執行されたことを報じました。
当局は、デモのさなか警官が車にひかれて死亡した事故に際し、ゴバルドー氏が運転し「故意の殺人」を犯したと主張していました。これに対して司法当局は、「地球上に腐敗を広めた罪」と「殺人罪」を認定。それぞれについて死刑を言い渡していました。
しかし、同氏は15歳から双極性障害を抱えており、弁護人や家族は本人に責任能力がないことを証明する証拠も提出していました。これを当局は無視し、精神鑑定を行うこともありませんでした。人権団体などは「国際法などでは、精神障害を持つ人への死刑は禁じられている」と非難しています。
さらに取り調べに際してゴバルドー氏は、弁護人や家族との面会も禁じられ、長期間の独房への拘束で体調も悪化していた上、何度も暴行を受け、「警官を故意にひき殺した」という自白を強要されたことが指摘されています。
今回の死刑に対しては、国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは「極めて不公平な茶番」と非難しており、昨年にノーベル平和賞を受賞し、現在、イランの刑務所に収監されている人権活動家のナルゲス・モハンマディ氏は、ハンガーストライキを行って抗議すると表明しています。
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