《ニュース》
米下院で26日、UFOを含む「未確認航空現象(UAP)」に関する公聴会が開かれました。元米軍情報要員が「米軍がUFOの残骸を秘密裏に回収している」などと証言したほか、元米海軍パイロットや司令官らが、飛行中に謎の飛行物体と遭遇した経験を語りました。
《詳細》
開催されたのは下院監視・説明責任委員会の国家安全保障小委員会の公聴会です。
証言者の筆頭であるディビッド・チャールズ・グラシュ氏は、米軍の情報機関である国家偵察局(NRO)に所属。現在、UFO情報の解析を行っている「全領域異常解決局(AARO)」の前身である、「未確認航空現象(UAP)タスクフォース」や、国家地理空間情報局(NGA)のUAP解析プロジェクトなどにおいて、主導的な役割を果たしてきました。
同氏が米メディアに、「政府が人間以外に起源を持つ航空機を回収してきたことが、長らく秘匿されてきた」と内部告発したことは、本欄でも紹介しましたが(関連記事参照)、この告発をきっかけに今回の公聴会は開催されました。
グラシュ氏は、米政府が行ってきたUFO残骸のリバース・エンジニアリング計画の存在を改めて証言。さらにUFOと同時に、人間のものではない生命の痕跡も回収されていることや、米政府が地球外の知性に気づいたのは1930年代だったことなどを語りました。
また同じく証言に立った元海軍パイロットのライアン・グレーブス氏は、2014年に目撃した複数の飛行物体について詳述。「南部バージニア州の沖合約16キロの空域で訓練中、透明な球体の中に濃い灰色の立方体の物体があるのが目撃された」と述べました。この物体は風が吹いているにもかかわらず静止しており、衝突しそうになったパイロットが回避行動をとったといいます。
同氏によればこうした遭遇は「珍しいことでも1回きりのことでもない」とコメント。これが外国のドローンだとすれば緊急性の高い国家安全保障の問題であり、それ以外のものなら科学の問題だが、どちらにせよ航空の安全にとっての懸念だと訴えました。
また同じく公聴会に参加した元海軍中佐のデビッド・フレーバー氏は、2004年に別のパイロットが、「洋上に浮かんでいた滑らかでつなぎ目の無い玉子型の物体」が「約3600メートル上空に急浮上した」のを目撃したと証言。その後、その物体は加速して消え、約1分後に約100キロ先で探知されたといいます。
証言を受けて公聴会に参加していた共和・民主両党の議員の多くは、政府への情報公開を求めました。
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