《ニュース》
全国の大型の太陽光発電設備の2割が、土砂災害リスクの高いエリアに立地していることを、日本経済新聞が19日付朝刊の1面で報じました。
《詳細》
同紙は、国立環境研究所による500キロワット以上の太陽光発電設備9250件のデータを基に、警戒区域などのデータと比較。土砂災害(特別)警戒区域、土砂災害危険箇所、急傾斜地崩壊危険区域、地すべり防止区域のいずれかに、太陽光発電設備全体の18%にあたる、1658カ所が立地していることが明らかになりました。
問題の太陽光設備は、北海道に39カ所、東北に98カ所、北関東・甲信に256カ所、南関東に74カ所、北陸に22カ所、東海に256カ所、近畿に238カ所、中国に214カ所、四国に107カ所、九州・沖縄に354カ所あります。
なお同紙は、土砂災害特別警戒区域を含む区域に立地する、埼玉県横瀬町の太陽光発電所について、ドローンによる独自調査を行った結果も報じています。
記事によると、同発電所は建設時に、計画区域以外を無届けで伐採していたことなどが判明。町が事業者に植林と、排水設備の設置を明記した是正計画を提出させた経緯があります。
ところが日経の調査では、植えることになっていた樹木がほとんど確認できず、排水設備も十分に整備されていないことが発覚しました。町は指摘を受け、事業者を指導したとのことです。
全国で太陽光発電の急激な開発が進むなか、自治体が事業者の不作為を人力だけで見抜くことが難しいことが、記事では指摘されています。
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